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2023/01/31【3割増にとどまらない今回の電力料金の負担とは】

 電力会社の料金値上げが相次いでおり、全ての大手電力会社が値上げを申請しました。

 値上げ幅は、各社「3割」程度になると見られており、標準的な家庭の電気料金に換算すると、1か月当たり2千円から3千円程度の負担増になるとのことです。

 しかし、この程度の値上げ幅に収まらない家庭が数多くあるのです。

 実は、今回の値上げでは、「昼夜間単価差」の見直しにより、今まで優遇されていた夜間電力の料金が大幅に値上げされる電力会社があります。

 値上げ幅は、例えば東北電力の時間帯別電灯Aの6kVAの契約で、1kWh当たりの夜間(23時~7時)電力量料金は、11.12円から29.62円と「2.7倍」となります。
 

 もともと、夜間電力は、主に出力調整の難しい原発で夜間に発電した電力を有効に使う目的で、料金を安く設定して需要を促していたものです。

 国も主導して、割安な夜間電力をうたい文句に、電気温水器や蓄熱式電気暖房機の使用を推奨してきたのです。

 特に、普及著しい電気自動車は、夜間電力を利用して充電するケースが多いと聞きます。
 

 こうした家庭の中には、電力料金が3割増どころか、一気に2倍以上に膨れ上がる可能性があるのです。
 

 今回の値上げは、化石燃料の国際的な高騰が主因とされますが、昼夜間単価差の見直しからは、原発の再稼働が進まない電力会社の窮状が伝わってきます。

 ですから、日本経済への影響を最小限の抑えるには、原発の再稼働が必要であることが分かります。

 そのためには、原発を安全に運転する電力会社の努力が不可欠ですが、過剰とも言える原子力規制委の審査の在り方についても見直す必要があるのではないでしょうか。