家族が入院している人の中には、コロナ禍の影響で、面会が制限されている方がいます。
重篤な患者が多い病棟などでは、4か月以上もの間、まったく面会ができないという人も少なくありません。
中には、テレビ電話などで通話をしているという人もいますが、直接会えないことで、寂しさが一層大きくなると言います。
また、車で外回りの仕事をすることの多いある地方の会社員は、先日、路肩に乗り上げた車に遭遇したそうです。
いつもなら躊躇なく声をかけるのに、相手の車が都内ナンバーであることに気がついて、思わず何もせずに通り過ぎてしまったと、良心の呵責に悩んでいました。
更に、感染者数が少ないある地方都市では、感染が確認された人やその家族が責められたり、嫌がらせをされたりすることが現実に起きていると聞きます。
「感染しないためには、用心に用心を重ねてもしすぎるということはない」という気持ちは理解できる面もありますが、日本全体が過度な感染恐怖症候群に罹患しているようにも感じます。
こうした世知辛い世の中では、ますます「人の温もり」というものが貴重で大切になるのではないでしょうか。
「必要な対策を施した上で」という前提で、勇気を持って他の人に接することができる人が、今の時代のヒロイン・ヒーローのように感じます。