昨年の参議院議員選の前に、自民党本部から広島県選出の国会議員の自民党支部に1億5千万円が振り込まれていたと報じられています。
使途は明確になっていませんが、選挙に関連した支出であったことは明白のようです。
しかし、このこと自体は、安倍首相が国会で答弁している通り、違法ではないのでしょう。
ただ、自民党には政党助成金として、昨年は178億円余りが交付されており、事実上、公費を使って選挙戦を展開したことになります。
これは、自民党に限ったことではありません。
共産党を除く他の与野党にも、合わせて310億円余りが交付されています。
これに対し、掲げている政策が他の既成政党と遜色がないばかりか、専門家からも一目置かれている幸福実現党は、政党助成金を無しに国政選挙を戦い続けています。
これは、制度上は「政治参加の自由が保障されている」とはいえ、既成政党とのハンディが大きいと感じます。
また、売名行為などに選挙を利用することを防止する目的で供託金制度などがあることは理解できますが、こうした制度と同様に、既成政党だけが公費で選挙戦を展開するような状況は、幸福実現党に限らず、まっとうな新規参入政党の国政への参入障壁になっているように見えます。
秋には解散総選挙の可能性が報じられています。
今こそ、憲法が謳う「政治参加の自由」を担保するためにも、こうした制度を見直すべきではないでしょうか。