韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決定するなど、日韓関係は改善の糸口を見い出せない状況です。
先日も、7月の韓国人訪日客が前年比で7.6%減少し、険悪な日韓関係が、これまで好調なインバウンド(訪日外国人旅行)需要に水を差すとして懸念されています。
確かに、国別の訪日者数で韓国人は2番目の多さなので、観光業界を中心に影響は小さくありません。
ただ、今回の件は、インバウンド需要を特定の国に依存する危うさを教えてくれています。
特に、国別の訪日者数のトップは中国人で、中韓両国で訪日外国人全体の約半分を占めます。
どちらの国も政治状況次第で訪日者数が容易に減ってしまいます。
中でも中国は、国策として外国を訪れる自国民を制限することができるので、政治カードとして利用するのが常套手段です。
ですから、インバウンド需要の恩恵を受けている企業は、韓国や中国からの観光客は容易に減少することを前提に事業を運営する必要がありそうです。
場合によっては、意に反して日本への外国からの圧力に、加担することにもなりかねません。