2012/02/16【“インフレ目標”の発表で、日銀は本当にデフレ脱却を目指すのか】
2月14日、日銀は金融政策決定会合で、「物価安定の目途」として1%の消費者物価上昇率を示しました。
これは、事実上のインフレ目標ともいえるで、遅すぎた感はありますが、従来の日銀の姿勢からすると評価できるものです。
ただし、今回の日銀の発表では、「目標」ではなく、「目途」という表現を使っています。
一般に、インフレ目標は、FRBのように達成時期を明確にするものですし、イングランド銀行のように達成できなかった場合の措置も定めるものですが、日銀はこうした内容を盛り込んでいません。
つまり、目標を達成できなかった場合の責任が明らかになっていないので、日銀の“本気度”に疑問を抱かざるを得ないものです。
「何もしない日銀」との批判を回避するためのパフォーマンスとも取れます。
しかしながら、今回の日銀の発表を受けて、外国為替市場で、円売りドル買いが進み一時は1ドル78円を超えました。
また、ユーロに対しても103円台まで円安が進んでいます。
今後、実際に日銀が徹底した金融政策を断行すれば、さらに為替相場に影響を与え、次は株式市場へも影響を及ぼすと考えられます。
日本では、東日本大震災からの復興、原発事故への対応、失業率の上昇などの課題があり、海外では、ギリシャ債務危機など、内外の経済情勢が厳しさをます中で、日銀がデフレ脱却に本気かどうか、引き続きウォッチしていく必要があります。
2012/02/15【年金は詐欺罪か横領罪!?】
民主党が掲げる「最低保障年金」は、「無年金者、低年金者を全て救済する」ことを目的としています。
しかし、この制度は、要するに「働いていない人には年金を手厚くし、働いている人からは年金をカットする」という仕組みです。
そして、その財源は全て税金です。
この制度によれば、最低保障年金の満額7万円(月額)が支給されるのは、現役時代の平均年収が300万円以下の場合で、それを超えると減額されていき、600万円超で支給額がゼロとなります。
すなわち、中高所得者は、高い消費税を支払い続けた上、年金支給は大幅に減少するのです。
しかも、2月10日衆議院予算委員会での小宮山厚労相の答弁によれば、最低保障年金が全額支給されるのは40年後とのことです。
これでは、民主党の年金改革案は、大増税によって国民の財産を略奪しつつ、多くの国民の年金支給を減らすことになり、国民としては「騙された」と感じてしまいます。
幸福実現党の大川隆法名誉総裁は、既に2009年に年金のことを「詐欺罪か横領罪の可能性が十分にある(※)」と指摘しています。
民主党政権は、払えもしない年金を、払えるかのような説明で保険料を引き上げ、税金を投入するというごまかしをすべきではありません。
年金とは「年金保険」の略ですが、掛けた保険料に見合った支給がなされない「最低保障年金」は、保険でもなんでもなく、壮大なバラマキに過ぎません。
増税とバラマキが拡大していけば、社会主義のように、努力する者が報われず、誰も努力しない社会になり、衰退の道を歩むことになります。
もちろん、最低限のセイフティーネットは必要ですが、国民は過度に政府に依存すべきではありません。
日本の明るい未来を築いていくためには、やはり基本は自助努力であり、国に生活を保障してもらう「もらう側の人間」ではなく、国の発展のために「与える側の人間」が増えていく必要があるのです。
※: 大川隆法著『夢のある国へ――幸福維新』(幸福の科学出版刊)所収。
2012/12/15【中国の人権侵害に目をつむってはいけない】
2月8日も、中国の四川省でチベット族の僧侶とみられる男性が焼身自殺を図ったとのことです。
中国のチベット族居住区では、宗教政策に抗議するチベット族僧侶らの焼身自殺や地元住民と治安部隊との衝突事件が相次いでいます(※)。
60年前の1951年、中国中央政府と中国共産党の意向を受けたチベット地方政府が「チベットの平和解放の方法についての協議書」を交わしました。
しかし、実際には「平和解放」とは名ばかりの「中国によるチベット侵略」が行われました。
中国政府は、世界からの人権侵害に対する抗議をかわすために、破壊した仏教寺院を再建し、その中で礼拝することを許可していますが、実態は、共産党の許可を受けた少数の人達だけが僧侶となれるだけで本当の仏教信仰者の修行や布教活動は禁止されています。
しかも、中国政府への抗議は「国家反逆罪」も適用され、チベットでは5人以上の集会が認められていません。
したがって、「信教の自由」を奪われた若い僧侶たちの唯一の抗議の手段として、焼身自殺しか残されていないのです。
ウイグルも同様ですが、中国の侵略は、大量の中国移民を送り込むことによって民族浄化を行います。
先の1月24日、米国のチベット問題担当調整官は声明を発表し、中国政府がチベット族の宗教や文化、言語の存続を脅かす「非生産的な政策」を実行していると批判しました。
ヨーロッパ各国も中国の人権問題に対しては折りにふれて抗議をしています。
しかし、日本は、中国の人権侵害に対する抗議の機運は高まっていません。
チベットの問題は明日の日本の問題になるかもしれないのです。
既に中国国内では、「沖縄琉球自治区設立」という言葉が踊り始めています。
実際に、軍事的な力を背景に中国の覇権は、尖閣諸島をはじめとした東シナ海や南シナ海に伸びてきています。
日本は、中国のチベット弾圧に対して断固抗議すべきですが、民主党政権内からはそうした声が聞こえてきません。
政府は、中国の人権問題に対して毅然とした態度で抗議すると共に、中国の民主化をバックアップすべきです。
※:2月9日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120209/chn12020911490003-n1.htm
2012/02/14【“グアム移転”と“普天間基地移設”との切り離しの意味】
2月8日、日米両政府は、在日米軍再編のロードマップ見直しに関し、沖縄の海兵隊のグアム移転を、普天間基地移設と切り離して先行移転させることを発表しました(※)。
この発表ではグアムに移転する海兵隊の人数は示されませんでしたが、2006年の合意時の約8,000人から約4,700人に縮小することで大筋合意しているとされています。
米政府は、財政難の中で議会から、グアム移転費を2012会計年度の国防権限法案から削除されたため、今回の再編を急ぎたいとの思惑があります。
そこで、見通しが立たない普天間基地移設と切り離したものと思われています。
しかし、今回の切り離しは、1月に発表された米国の新国防戦略において、アジア太平洋地域に米軍の重点を移すことと大きく関係しています。
米政府は、海兵隊のグアム移転の規模を4,700人に縮小すると共に、残る約3300人をハワイ、豪州、フィリピンなどの基地にローテーションで派遣する意向だと報じられています。
海兵隊の移転で、確かに在日米軍のプレゼンスは低下しますが、アジア太平洋全域の視点で見ると、日本のみならず、豪州、フィリピンなどの米国の同盟国による中国包囲網が強化されることで、中国の侵略行為に対する全体的な「抑止力」が高まるのです。
つまり、米軍再編の見直し案が実行されれば、米国の「アジア太平洋重視」戦略が強化されます。
しかし、その前提は、在日米軍と自衛隊の役割が重要であるため、日米同盟がより強固になることです。
従って、野田政権は普天間基地移設問題の円滑な解決を図り、日米同盟を修復する必要があります。
※:2月8日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120208/plc12020819260022-n1.htm
2012/02/13【拒否権の行使で浮き彫りになった国連中心主義の危うさ】
民主党を中心に、国連中心主義を抱いている政治家がいますが、日本の有事の際に「国連軍に動いてもらう」と考えることは非現実的だと知らなければならなりません。
2月4日、反政府デモに対する暴力の停止をシリア政府に求めるなどとした決議案が、国連安全保障理事会で採決されましたが、中国とロシアの拒否権行使によって否決されました。
非常任理事国を含めた他の理事国は、13ヶ国全てが賛成しました。
シリアでは、政府の弾圧により死者が既に5,400人以上にのぼっているとされ、4日には、シリアの治安部隊が中部のホムスを迫撃砲などで攻撃し、女性や子供ら少なくとも217人が死亡したとされています(※)。
昨年10月にも同様の決議案が安保理に提出されましたが、このときも中ロが拒否権を行使しています。
拒否権行使の背景には、ロシアはシリアに多大な権益を有しているほか、中国も自国の人権弾圧問題に対する欧米の批判への牽制の意味合いを有しているものと思われます。
今回の拒否権の行使で浮き彫りになったのは、国際政治が大国のパワーゲームである現実です。
日本国憲法の前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」とありますが、こうした姿勢は、他国からの侵略があっても国際社会に解決を委ねると捉えることができます。
しかし、今回の拒否権の発動でも明らかになったように、有事の際は国際社会が善意で守ってくれる保証はありません。
※:2月4日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081229-507405/news/20120204-OYT1T00319.htm
2012/02/12【中国軍の動きにお墨付きを与える民主党】
2月3日、中国海軍のフリゲート艦4隻が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過しました(※1)。
近年、中国海軍は遠洋での作戦能力を急速に高めつつあります。
中国の大連では航空母艦が試験中ですし、駆逐艦やフリゲート艦も近代化され続々と建造されています。
また、米国の航空母艦を標的とした対艦弾道弾も配備済みとされています。
こうした中国の動きに対し、ジャーナリストの日高義樹氏は著書『帝国の終焉』で、横須賀を事実上の母港としている米空母ジョージ・ワシントンが今後数年で退役し、その後は、横須賀に常時、空母を配備しておくことが不可能になると指摘しています。
更に、同氏は同著で、米国は中国がミサイル戦力を増強したため、遠方から中国を攻撃する体制をつくろうとしていが、(実際には)米国の空母、機動艦隊が(中国軍の増強によって)極東から押し出されようとしていると分析しています。
これに対し、野田政権は、一連の米中の動きが何を意味しているのか、まるで理解していないようです。
政府の中には、今回の中国海軍のフリゲート艦が沖縄本島と宮古島の間の海域を通過したことは、「当該の海域が公海上であり問題ない」とする意見もあるようです。
しかし、実際は、当該の海域は日本の「排他的経済水域」あり、「国連海洋法条約」によれば、「排他的経済水域」は「公海」ではありません。
こうした誤った認識は、「公海の通過だから抗議できない」という政府の弱腰姿勢をもたらすと共に、中国海軍にフィリピン・台湾・沖縄・九州を結ぶ「第1列島線」を突破し、西太平洋へと進出するお墨付きを与える愚かな行為です。
更に、今回の中国海軍のフリゲート艦の通過は、防衛庁の報道資料には、単に「海域」としか記されていませんが、NHKなど一部のマスコミは「公海上」と報道しています(※2)。
こうしたマスコミの間違った認識は、あるいは意図的な表現かもしれませんが、中国海軍の行動を後押しすると共に、政府の弱腰姿勢に拍車をかけています。
政府民主党には、今回の中国海軍の動きについて、抗議する政治家はいません。
このままでは、中国は西太平洋での軍事演習を常態化させてしまいます。
経済のみならず、国防においても素人である民主党政権に、日本の未来を託すことはできません。
※1:防衛省統合幕僚監部報道発表資料http://www.mod.go.jp/jso/Press/press2012/press_pdf/p20120203.pdf
※2:2月3日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20120203/k10015764661000.html
2012/02/10【日米合意の履行を言いながら、実際は県外移設候補を応援する民主党】
2月5日、普天間基地のある沖縄県宜野湾市の市長選が告示され、沖縄県議の佐喜真淳氏(自・公推薦)と、元宜野湾市長の伊波洋一氏(社・共・社大推薦)の2人が立候補を届け出ました。
今回の選挙は、先に沖縄防衛局長が職員を集めて投票に行くように依頼する講和を行ったとして問題となっているように、普天間基地の移設問題が焦点となっています。
どちらも候補も県外移設を掲げていますが、その立場は異なっています。
佐喜氏は「普天間基地の固定化を断固阻止し、一日も早い危険性の除去と返還・跡地利用計画を強力に推進する」としています。
一方、伊波氏は「県内移設反対、早期閉鎖・返還」と主張しています。
こうした中、与党である民主党の対応が問題となっています。
本来であれば、政権与党である民主党は、普天間基地の辺野古移設を取り決めた「日米合意」を履行する責任を持っているはずです。
しかし、沖縄県選出の複数の民主党国会議員が、こともあろうか「県外移設」を公約に掲げている伊波氏を応援しているのです。
民主党のこうしたちぐはぐな対応では、政権与党として責任を果たしていないばかりか、諸外国からも信用されるはずはありません。
当然、このことは今国会でも、「与党・民主党の責任問題」として指摘されていますが、放置されたままになっています。
民主党は、2010年に行なわれた沖縄知事選挙でも、与党として候補者を立てず自主投票としましたが、実際は「県外移設」を主張する伊波氏を応援していました。
米国に対しては日米合意の履行を約束しておきながら、実際は普天間基地の県外移設を主張する候補を応援している。
これでは、同盟国である米国に、日本政府が沖縄問題に関して本気で取り組んでいない、という誤ったメッセージを送ることになってしまいます。
中国の不透明で急速な軍備拡大や、不安定な北朝鮮情勢などを踏まえると、東アジアの情勢は楽観できないことは明らかです。
こうした危機感を持たない民主党野田政権に、もはや外交や安全保障を担う資格はありません。
2012/02/08【日本海側を中心に連日大雪に見舞われています。インフラには継続的なリノベーションが必要です】
日本海側を中心に連日大雪に見舞われています。
例年、雪国では、積もった雪をどう処理するかが課題となっていますが、最近では雪を運ぶダンプカーなど足りずに、除雪作業が遅々として進まない地域もあるようです。
これは、近年の公共事業費の削減の余波により、建設業者の数が減っていることが一因です。
特に民主党政権になってから、「コンクリートから人へ」という合言葉のもと、公共事業が一段と減らされています。
最近になって、民主党のマニフェストの看板政策の一つでもあったハズの八ツ場ダムの建設工事の継続や、大震災からの復興もあり、建設投資が見直されつつあるようですが、「一度造ったら終わりの公共事業など、税金の無駄使い」といった「公共投資悪玉論」が、未だにまかり通っている状況です。
しかし、一度造った鉄道や空港などのインフラは、公共の資産として国民生活に役立つものです。
しかも、インフラは一度造ったら終わりではありません。
社会や経済の変化に合わせてリノベーション(改修)するべきものなのです。
例えば、シカゴのオヘア空港は、変わりやすい天候と滑走路配置の不具合による飛行機の遅延を解消するために、2005年から66億ドルをかけて近代化プロジェクトを行っています。
2015年に完成予定のこのプロジェクトによって、新たに約20万人の雇用が創出され、180億ドルの経済効果が見込めるといいます。
このように、官民の双方から大規模な資金を集められるインフラ投資は、景気刺激策として大きな効果があります。
特に、需要が冷え込んでいる現在は、民間経済の活性化のために不可欠な政策とも言えます。
日本においても、政府は、例えば、東京-大阪間の交通に関して、リニア新幹線をJRに任せきりにするのではなく、積極的に投資して開業時期を前倒しすべきです。
将来に価値を踏まない投資は無駄ですが、人の動きに関して時間を短縮させる方向への投資は、将来に大きな価値を生みます。
デフレ脱却のためにも、インフラのリノベーションプロジェクトを積極的に進めるべきです。
2012/02/07【日米比較、米大統領選にみる“政教分離原則”は、宗教団体の政治活動を妨げるものではない】
1月31日に行われたフロリダ州での米大統領選の予備選は、ロムニー氏が圧勝しました。
同州での予備選は、CMを使った激しいネガティブ・キャンペーン合戦となりましたが、資金力で勝るロムニー氏が、ギングリッチ氏らを大差で破った形となりました。
しかし、予備選はまだ序盤の段階であり、トップを走るロムニー氏も、公認に必要な代理人数の1割も獲得しておらず、共和党の公認争いはまだまだ続きます。
この予備選では、各候補の宗教性も注目を浴びています。
特に、ロムニー氏は、キリスト教の中でも少数派であり、かつ新興宗教ともいえるモルモン教の熱心な信徒です。
にもかかわらず、モルモン教徒の同氏を大統領候補として選ぼうとしている米国民は、新宗教に対し比較的寛容と言えますし、また、新宗教への偏見を超えて政治家の手腕を見定めようとする人たちであるとも言えます。
一方、日本はというと、憲法に「政教分離」の規定があるため、特に左翼系知識人や左翼マスコミが、「信仰を持っている人が政治家になってはならない」ととらえて、政治家が自身の信仰を表に出すことがはばかられる雰囲気があります。
しかし、「政教分離」は、宗教が政治に参加することを禁じている規定ではないのです。
もともと、憲法における「政教分離」の理念は、「信教の自由」の理念と共に、欧州で誕生し、米国で制度的に確立し、日本国憲法に導入されたものです。
本来の「政教分離原則」とは、「国家の宗教的中立性」を確保することで、「宗教的寛容性」を保障するための規定です。
つまり、「政教分離原則」は「国家による宗教の自由競争への不介入」を定めるものであり、「信教の自由」を保障・補強するためにあるのです。
「政教分離原則」は、宗教団体の政治活動を妨げるものではないというのが、学説、政府見解の一致した意見となっており、既に決着がついている問題なのです。
前述のフロリダ州における予備選の討論会で、ある聴衆から候補者たちに「あなたたちの宗教的信条は大統領としての意思決定にどう影響するか」と質問が出て、候補者の一人であるサントラム氏が、「信仰とそういうことは関係ないと言うかもしれませんが、関係は大ありです。」と答え、拍手喝采が鳴り止まなかったということです。
厳格な「政教分離の原則」が定められている米国であっても、宗教を信じる人が自らの信仰を堂々と表明し、大統領になろうとしています。
私たち幸福実現党は、こうした「政教分離」に対する誤解を正していく啓蒙活動も進めています。
2012/02/06【社会保障の財源問題の解決策は“増税”ではなく“デフレ脱却”と“経済成長”】
2月1日、藤村官房長官は、政府民主党が当面非公表とした年金制度抜本改革の試算について、民主党が最新の将来推計人口を踏まえて作り直し、3月中を予定する消費税率引き上げ関連法案の国会提出前に公表するとの見通しを明らかにしました(※1)。
この試算は、1月6日に政府・与党社会保障改革本部が決定した「社会保障・税一体改革素案」の「最低保障年金7万円」の導入などの改革を行った場合、消費税率の10%への引き上げとは別に、2075年時点で最大で消費税率7%分の財源が必要となるとしたものです。この試算の存在が報道されてから、世論の反響が大きかったため、野田首相は世論の反発を警戒して、急遽、公表を隠蔽したものと見られていました。
財源の試算も示さないまま、「増税が必要」だという結論だけを国民に押しつけるようなやり方は許されるはずがありません。そもそも、民主党のいう「財政状態の悪化が、社会保障制度の破綻をもたらしている」という前提自体が間違っています。経済評論家の近藤駿介氏は、「景気低迷に伴う、賃金低下による年金保険料の収入の減少と、デフレ進行による運用利回りの悪化が年金破綻の危機をもたらしている。」旨を述べています(※2)。つまり、社会保障の財源問題の解決策は「増税」ではなく、「デフレ脱却」と「経済成長」なのです。
社会保障重視で国が経済活動に関与を強める「大きな政府」を志向する民主党政権によって、日本は重税とバラマキ型の国家に変えられつつあります。しかし、国が税金によって国民から富を収奪し、再配分の機能が増大する「国家社会主義」の下では、国民から自助努力の精神が奪われかねません。経済状況を悪化させる増税ではなく、デフレ脱却と経済成長をこそ最優先課題と位置づけ、これに取り組むべきです。
※1:2月1日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120201-OYT1T00671.htm
※2:「無責任な政治〜『適度なインフレ』を前提に設計された『現在の社会保障制度』を『消費増税』で維持すると主張する理解し難い理屈」http://blogos.com/article/29838/







