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12月
27

2011/12/26【成果の乏しい野田首相の訪中】

訪中した野田首相は、12月25日に温首相と、同26日には胡主席とそれぞれ会談しました。今回の訪中は、もともと12月12日、13日に予定されていたものですが、中国側の一方的な都合で直前になって延期されていたものです。さて、今回の野田首相の訪中は、どのような成果があったのか振り返ってみます。

①まず、それぞれの会談で、「北朝鮮問題」について、胡主席、温首相ともに「朝鮮半島の安定化」では一致したものの、北朝鮮への働きかけを強めるよう要請した野田首相に対し、温首相は日本を含む関係国に「冷静になるよう」対応を促し、この問題で日本と中国の温度差が浮き彫りになりました。

②また、「拉致問題」については、胡主席、温首相ともに踏み込んだ発言は無く、日本側の協力要請に対して中国側は、従来からの「日朝間の問題」との立場を崩さず、「対話と協力による問題解決」を訴えるなど、日本との温度差が一層浮き彫りになりました。

③「東シナ海のガス田開発問題」や中国の「日本産食品の輸入規制の緩和」についても、進展は見られませんでした。

④一方で、野田首相は、最大100億ドル相当とみられる中国国債の購入を表明しましたが、デフレ不況や震災で喘ぐ日本国民から増税しておきながら、GDPが世界第2位の国に支援を行うとは、中国のご機嫌取りにも程があります。

⑤唯一、パンダの貸与の合意は、成果と見る向きもありますが、その癒し効果や経済効果の一方で、パンダ外交は中国の常套手段であり、貸与に伴う数億円の費用は復興へ回すべきではないかとの声もあります。

日中首脳会談での成果を自慢げに語る野田首相ですが、以上のように、今回の訪中は中国側にプラスの多いものばかりです。野田首相は、中国側にいいように利用されただけのように見えます。

日本の安全保障を脅かす中国の急速で不透明な軍拡についても、野田首相は釘を刺すことすら行っていません。野田首相のこうした外交手腕では、「日本国民の生命、財産、安全」を守ることは期待できません。

12月
26

2011/12/26【国有化された東電の料金値上げは“増税”あたる】

政府は、原子力損害賠償支援機構を通じて東京電力の株式を3分の2以上取得して、事実上国有化する方向で調整に入ったと各紙が報じています。その前提として、「原発の再稼働」と「電力料金の値上げ」が焦点となっているとのことです(※)。

年内には国内の原発の90%が停止し、再稼働が無ければ来年5月には全て原発が停止してしまうため、政府は対策として火力発電の出力増と企業の自家発電活用を考えています。

しかし、化石燃料の高騰により、このままでは東京電力に限らず全国的に電気料金が値上がりし、企業の「国外脱出」が本格化してしまいます。よって、「原発の再稼働」については、速やかに行う必要があります。

一方で、「電力料金の値上げ」については、問題があります。前述の産業の空洞化を助長することもありますが、実質的に国有企業となった東京電力による電気料金の値上げは、形を変えた「増税」に他ならないからです。

国民の生活に配慮して「値上げをしない」ことを前提に国有化するのであればわかりますが、ただでさえ、復興増税だけでなく、消費税や所得税の増税をもくろむ野田政権にあって、さらに電気料金を上げるというのは、やり過ぎです。

しかも、今回、政府は支援機構を通じて東京電力に1兆円を出資し、それを賠償金の支払いに使うとのことですが、そもそも東京電力が賠償する必要があるかどうかの議論が尽くされていません。

東京電力の経営については、株主や金融機関の責任を問う声もありますが、これも同じはないでしょうか。

原発推進は国策であり、福島原発が事故を起こした原因は、千年に一度といわれる地震により起こった「大津波」です。従って、原子力賠償法を文字通りに読めば、今回の事故の賠償責任は、国ということになります。こうした議論が全く不十分なままです。

さらに、放射能被害と言っても死者が出たわけではなく、ほとんどがマスコミによる風評被害、つまり報道被害によるものではないでしょうか。

よって、責任の全てを東京電力に押し付けるのではなく、東京電力も被害者であるという視点での議論が必要です。そして、あらゆる増税に邁進する野田政権は、国民の苦しみに無頓着であることは明らかです。野田政権は、即刻、退陣し解散総選挙を行うべきです。

※:12月23日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/manda/20111223-OYT8T00309.htm

12月
24

2011/12/24【民主党の公約違反の数々、これでも政権に留まるのか】

民主党が先の衆院選挙で公約としていた「八ツ場ダムの建設中止」を撤回し、12月23日に政府・民主党三役会議で、2012年度予算に八ツ場ダムの本体工事費用を計上することを決めました(※)。

2年前に建設中止を決めた前原民主党政調会長は、いまだに「党としては反対するが、政府の判断は容認する」などとしていますが、要は「建設中止を撤回した」ということです。福島の原発事故以来、各地の原発が停止して電力供給がままならず、電気料金も値上げせざるを得ない状況で、7割方完成している八ツ場ダムの建設を中止したことは、地元民などに多大な迷惑をかけたばかりでなく、結果的に自然エネルギーでもある水力発電を止めたことになります。2年前に建設中止を決めた民主党の判断は、誤りであったことはだれの目から見ても明らかであり、民主党自身もそれを認めざるを得なくなったということではないでしょうか。

民主党の公約違反はこれだけではありません。以下に主なものをあげます。

・現在、野田政権が進めている消費税増税は、マニフェストに一切書かれていないどころか、「現行税率を維持する」「議論すらしない」などと公約していた。

・普天間基地問題は、「最低でも県外へ移設する」としていたが、結局、引っ込めざるを得なかった。

・マニフェストの目玉の一つであった「子ども手当」は実質的に廃止される。

・同じくマニフェストの目玉の一つであった国家公務員の総人件費2割削減は実現困難な情勢である。

・「官僚丸投げの政治から、政治家主導の政治へ」とうたっていたが、消費税増税に見るようにほとんど官僚の振り付けで運営している。

他にもありますが、このように民主の公約違反は枚挙に暇がありません。政権交代後2年が経って、民主党の政策の多くが誤りであったことに国民が気づいてきましたが、政権交代時は、多くのマスコミが民主党を持ち上げたことは記憶に新しいと思います。

民主党が政権を担当したこの2年余りの間に、中国は軍事大国として海洋進出を本格化させ、世界同時不況が進み、日本としての選択肢が限られてきてしまってきています。鳩山氏といい、菅氏といい、野田首相といい、自らが「国難」を招いているということを反省すべきですが、多くのマスコミも民主党を持ち上げたことを反省すべきです。これ以上、民主党が政権の座に留まることは、日本国民にとっても世界の国々にとっても不幸を生むだけです。

※:12月24日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20111223-OYT1T00644.htm

12月
24

2011/12/24【共通番号制に見る野田政権の国家社会主義的傾向】

12月21日、民主党は、消費税率を10%に引き上げた際の低所得者対策として、「給付付き税額控除」を導入する方向で一致しました(※1)。この「給付付き税額控除」は、国民一人ひとりの納税額や保険料負担額が分からないと、給付が必要かどうかの判断が難しく、行政コストがかさんでしまうため、「共通番号制」の導入が前提となっています。

民主党が制定を目指している「共通番号制」は、「マイナンバー法案」と言われるもので、導入の最大の目的は、税や社会保険料の徴収を効率化することです。「共通番号制」は、個人の所得を把捉できるため、税の申告漏れが少なくなることや、地下経済の取り締まりにも役立ち、旧社会保険庁の年金漏れのような事件を防げるといったメリットが確かにあります。

一方で「共通番号制」には、「個人情報が国家によって管理・監視される」というデメリットがあります。つまり、国家統制色が強くなるということです。これは、国家社会主義への道に繋がっています。野田政権は、同23日に政府・民主党三役会議を開き、消費増税を含む社会保障と税の一体改革の素案について、年内の取りまとめを目指す方針を確認しました。国民がデフレと震災に苦しんでいる時に、復興増税に加えて、消費税増税を行おうとしているのです(※2)。

大川隆法幸福実現党名誉総裁は、同10日のついき党首との対談で、「野田さんは松下政経塾を出ていることで保守であるかのように粉飾でき、カメレオン化できているので、『最終的には松下幸之助さんみたいに資本主義の繁栄を求める方向に行くんだろう』と、みんな漠然と信じている。『今は緊急対応で増税をやっているのかな』と。けれどもその底に、左翼の全体主義と似たものが流れている」と、野田政権の危険性を指摘しています。

現状では、民主党党内で消費税増税に向けてコンセンサスが得られておらず、野党も自民党は基本的に消費税増税志向ですが次期国会運営について解散総選挙と絡めて交渉してくるはずなので、消費税増税法案の成立は簡単ではありません。しかし、“どうじょう戦略”で泥の中に潜って活動しているせいか、野田政権へのマスコミからのバッシングは思った以上には無く、マスコミと連立している印象さえあります。

このままでは、日本経済が一層冷え込むばかりか、自由主義・民主主義も危険にさらされようとしています。こうした民主党政権には、即刻退陣してもらう必要があります。

※1:12月22日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20111221-OYT1T01209.htm

※2:12月23日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E0E1E2E3848DE0E1E3E0E0E2E3E38297EAE2E2E2

12月
22

2012/12/22【北朝鮮の軍事的挑発に備えよ】

12月19日の金正日総書記の死去報道後、北朝鮮国内で後継者とされる金正恩氏の偶像化が進んでいます。このまま政権移行がうまくいくのか、それとも政権移行で混乱が生じるのか、世界中が注目しています。

既に、中国は、21日の時点で早々と中国共産党政治局常務委員会メンバー9人全員が北朝鮮大使館を弔問に訪れ、胡錦濤主席が金正恩氏への支援を表明しました(※)。金正恩氏は、とりあえず、北朝鮮の最大の後ろ盾である中国から支持を取り付けた格好ですが、金正恩氏は公の場に登場してから日が浅いため、国民的な尊敬を十分に得られはいません。従って、数カ月以内に、ミサイル発射などの軍事的挑発や核開発の加速によって朝鮮人民軍などの支持を取り付ける行動に出る可能性もあります。また、後見人とされる張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長は、葬儀名簿での序列が19位と高くないため、後見体制はまだ不透明です。

こうしたことから、政権移行で混乱する可能性も捨てきれません。例えば、経済開放派と保守強硬派との間で路線対立による権力闘争が起こることが考えられます。前出の張成沢氏は経済開放派とされ、軍部の金永春(キム・ヨンチュン)人民武力部長は保守強硬派の筆頭とされます。スイス留学経験のある金正恩氏は、やや開放派に近いとされ、この対立関係から、軍部による金正恩氏の追放や暗殺も考えられます。

いずれにせよ、政権移行で混乱した場合、米軍は行動を起こす準備をしている模様です。今年2月の米韓合同軍事演習でも、金正日死去を想定した訓練が行われ、米韓両軍が難民を救出すると同時に、大量破壊兵器を確保するというシナリオが含まれていたといいます。朝鮮半島の統一を考える際、中国は共産党によるいわゆる赤化統一を図りたいとされる一方で、米韓両国は、韓国主導での北朝鮮の吸収統一を前提に具体的な検討が始まっているとされます。

こうした周辺国の動きとは異なり、日本の備えはあまりに心もとない状況です。20日以降の野田首相のスケジュールは当初からの予定通りとなっており、北朝鮮の動向に対して危機感があまり感じられません。これは、他の多くの国会議員にも言えることであり、北朝鮮の軍事挑発の危険性が取りざたされる中で、日本の政治家の危機感の欠如は問題です。「憲法9条があるから日本は平和だ」との考えは幻想にすぎないことに気付かねばなりません。

※:12月21日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/111221/kor11122114430015-n1.htm

12月
21

2011/12/21【金総書記、死去】

12月19日、北朝鮮の最高指導者である金正日総書記が同17日に死亡したと各メディアが報じています。ここ数年はその健康状態が取りざたされていた金総書記ですが、数日前まで国内を視察していたとされるため、日本を含む関係各国にとっても予想外に急な出来事のようです。

今後は、後継者とされる三男・正恩氏を中心とした体制がしかれるものと予想されますが、正恩氏が金総書記のように盤石な政権基盤を固めることができるかが焦点となります。父親の金正日総書記が前総書記の金日成氏から10年以上の歳月をかけて権力を委譲したのに対し、正恩氏は年齢が20代とされ、後継者に擁立する動きが報じられてからわずか3年程度なので、北朝鮮国内の権力移譲の課程で様々な事態が起こる可能性があると周辺国は憂慮しています。

金総書記が死亡の報に際し、韓国は李明博大統領が予定していたすべての行事をキャンセルし、全土に非常警戒態勢を発動しましたし、米国はカーニー大統領報道官が声明を発表し「朝鮮半島の安定と、同盟国の自由と安全保障に引き続き関与していく」と日韓両国の防衛を強調しました。野田首相も、予定していた街頭演説を中止して、首相官邸に戻り、不測の事態に備えた万全の態勢をとることなどを指示しました。先日の、日韓首脳会談では、予想に反して日本に対して慰安婦問題で強硬な姿勢を見せた韓国ですが、日本は北朝鮮の動きに対して、韓国とも綿密に連絡を取る必要があります。

この北朝鮮問題について、大川隆法幸福実現党名誉総裁は、ちょうど1年前の昨年12月19日、「『この国を守り抜け』講義」と題した法話の中で、2012年の米大統領選で共和党に政権が戻ることを念頭に、「私は『アメリカは、北朝鮮の問題を二〇一三年ぐらいまでに片付けようとするだろう』と見ています、つまり、『現在の金正日体制は(あるいは、金正恩体制になるかもしれませんが)、あと二、三年以内に終わりを迎える可能性が高い』と、今、私は判断しているのです。(中略)それは、アメリカにとって、中国の空母が就役する前にやらなければいけないことだからです。その準備はもう始まっていると思います」と述べています。

米国の北朝鮮へのアプローチの方法は、強硬なものか、それとも融和的なものか、議論の余地がありますが、もしも2012年以降もオバマ政権が続けば、これまでも大規模な軍事行動を避けてきたことからすると、融和的なアプローチを選択する可能性があります。しかし、正恩氏は自分が後継者であることを誇示するために、何らかの軍事行動に出る可能性もあります。日本はこの動きを警戒するとともに、憲法改正議論や国防力・日米同盟の強化を進めるなどして足元を固め、北朝鮮の平和的崩壊に向けて力を尽くすべきです。

12月
19

2011/12/19【日本は新しい自由主義の旗手】

◆小柴昌俊氏のノーベル物理学賞受賞を支えた企業といえば浜松ホトニクス(春秋)(日本経済新聞 朝刊  2011/12/15)

小柴昌俊氏のノーベル物理学賞受賞を支えた企業といえば浜松ホトニクス。ごくわずかな光を見つけるなど医療や学術用の装置を作っているが、前の社名は「浜松テレビ」だった。テレビ局と間違えた新人タレントが挨拶に来たという。

▼創業者の堀内平八郎氏は、ブラウン管に「イ」の字を映し出し「テレビの父」といわれる高柳健次郎氏に師事した。タレントが誤解するような社名をつけたのは、テレビの心臓部品を作るために発足した企業だからだ。光を電気の信号に変えて操る創業以来の技術は進歩が著しく、今では科学や産業に欠かせない。

テレビから生まれた技術がいままた、力を発揮した。万物に質量を与えたとされ、世界の物理学者が長年探し求めてきた「ヒッグス粒子」を、発見できる兆しが出てきたという。発表した欧州の研究機関の実験設備には随所に浜松ホトニクスの装置が使われている。再びノーベル賞受賞の黒子になるか注目される

▼高柳氏がイの字を映してから85年。テレビを作り続けてきた日本メーカーは一時は世界を席巻したが、コスト競争力で勝る海外勢に追い上げられ業績が思わしくない。劣勢を挽回する手はないものだろうか。テレビの技術を進化させ、光技術の最先端を行く企業をみると、突破口は必ずあると思えてくる。

◆第8部日本発世界に挑む(中)国境なんてナンセンス(ネットのチカラ)(日経産業新聞  2011/12/15)

海外本社のミドクラ ルーターを不要に

国境のないインターネットの世界で、国内・海外という発想自体がそもそもナンセンスだ」。ソフト開発ベンチャー、ミドクラ(東京・港)社長の加藤隆哉(46)は、そう考えたうえで本社機能をシンガポールに置くと決めた。加藤がルーマニア系アメリカ人の共同設立者と「遺伝子レベルでグローバルな企業」を旗印に設立したミドクラは、世界の注目を集めている。

新しい価値生む

同社の技術「ミドネット」が狙うのは、サーバーと通信網の仲介役となる「ネットワーク機器」が不要となるソフト開発だ。これが実現すれば米シスコシステムズなどが手がけるルーター(経路選択装置)が不要となり、サーバーに組み込めるようになる。ネットワーク経由で情報システムを利用する「クラウドコンピューティング」の低コスト化と高速化が可能になる。

この“夢の技術”に賛同し、米グーグルや米アマゾン・ドット・コムなど一流企業出身のトップ技術者が集う。日本のNTTに加え、世界の通信会社、IT(情報技術)企業とすでに100以上の実験が始まっており、2012年からは一部で運用も始まる。

「日本のIT企業は顧客の要望に的確に応えるカスタマーエンジニアリングばかりに注力してきた。ぼくらは新しい価値を生み出したい」と加藤は話す。

ソフト開発の情報プラネット(東京都三鷹市)社長で早稲田大学4年の山本泰大(21)は11月2日、米サンフランシスコ国際空港に降り立った。シリコンバレーで投資家と会うためだ。

山本は日本のベンチャーキャピタル(VC)との違いに驚いた。「握手してすぐに質問攻め。日本のVCでは考えられないこと」と話す。「黒字が見込める事業しか投資しない日本のVCと違い、事業を売却できればよいと考える米国では投資額に違いがある」

日本法人をたたみ、来年1月から本社を米国へ移転する準備を始める。デラウェア州に法人登記し、事務所をシリコンバレーに構える。日本の開発拠点は米国法人の子会社とし、米国本社の社長には日本語が話せる米国人を迎える予定だ

3度目の進出

情報プラネットは、アプリケーションを複数のパソコンで共有できるソフト「シンクローグ」を開発している。サーバー上にアプリケーションを預けると、インターネット経由でどのパソコンでも使える。技術面での日本の規制の多さに加え、資金調達、人脈や人材の面から海外に拠点を置くことを決断した。

「海外市場は何回撤退しようがやり続ける」。タブレット型端末で社内書類などを高速に表示できるソフトを開発するマザーズ上場のインフォテリア社長の平野洋一郎(48)は、3度目の海外進出に燃える。

収益に占める海外比率は1%だが、投資の4分の1を海外に振り向ける。2度失敗した米進出は「自分たち独自だけでやろうとしたのが原因」と分析する。7月からは中国東軟集団の大連東軟教育服務と提携。生徒1万4000人で使うソフトを販売した。「海外進出は現地企業との提携がカギ」といい、「友達戦略」で巻き返しを図る。

9月に上場を果たしたKlabはソーシャルゲームで海外進出を狙う。年内にフィリピンに開発拠点を設け、英語圏向けの開発を強化。米サンフランシスコにマーケティングや企画会社を立ち上げるなど国際分業体制を取り入れる。「スカイプがあれば東京―フィリピンも東京―大阪もおなじことだ」と、社長の真田哲弥(47)は指摘する。

モバイルコンテンツ市場ではスマートフォン(高機能携帯電話)などで基本ソフトが共通化し、英語対応アプリで一気に英語圏に打って出られる。同社はサッカーチームを育成するソーシャルゲームなどを運用しているが「アイテム課金の仕組みなど、利用者の要求水準が高い日本で積み上げたカイゼンの技術は絶対米国人にはマネできない」と真田は意気込む。

日本ベンチャーキャピタル協会(東京・新宿)会長の安達俊久(59)は、IT企業のグローバル化による国内の産業空洞化を懸念している。ただ「海外で事業拡大できれば、日本国内にライセンス料や配当利益を還元できるようになり、結果的に成功モデルとなる」とも期待する。ミドクラの加藤も「自分たちがロールモデル(手本)となることが日本の技術立国につながる」と強調する。国境なきベンチャー企業の躍進は、後に続く起業家たちを生み出す可能性を広げていく。(敬称略)

◆マルチタスクで勝つ――労働生産性、先進7ヵ国で最下位、流通・サービス、改善急務(日経MJ(流通新聞)  2011/12/16)

1人の就業者がモノやサービスの付加価値をどれだけ生んだかを示す労働生産性が、日本は先進国の中でも低い。数字を把握できる1970年から09年まで、先進7カ国中ほぼ一貫して最下位。89~93年に英国を抜いたが、バブル崩壊後の低成長で再び転落した。

日本生産性本部によると、09年の日本の労働生産性は6万5896ドル(755万円)。前年比2・5%低下と11年ぶりに前年水準を割った。経済協力開発機構(OECD)の加盟33カ国中22位で順位を1つ下げた。

低成長、高齢化の進展、全就業者の3分の1を占める非正規雇用者の増加などが背景にあるが、業種別では流通・サービス業の低さが目立つ。

米国の労働生産性に比べ、製造業は約70%の水準だが、卸・小売りは約42%、飲食・宿泊は約37%。日本人の労働時間が短いわけではないが、流通・サービス業でもグローバル化が進む中、生産性の向上は喫緊の課題。働く意欲を引き出すマルチタスクがうまく機能すれば、企業にとって停滞を打破する一つの切り札になり得る

【所感】

ドラッガーはマーケティングとイノベーションが顧客創造の鍵を握ると喝破しました(『現代の経営』)。浜松ホトニクスのように他が追随できない優れた技術を提供すること、同じ付加価値であれば他を凌ぐ生産性で提供すること、いずれもイノベーションです。マルクスはイノベーションによる生産性の向上を思想に織り込むことができず、予測に反して共産主義は崩壊しました。

唯物主義は一部のエリートが社会を導き、人間は手段になってしまいます。自由主義のエンジンであるイノベーションは顧客を創造します。唯物主義と異なり、人間が目的であることが前提なので、繁栄は当然の結果なのです。

ドラッカーの言葉に「変化はコントロールできない。できることは、その先頭に立つことだけである」という箴言があります。(明日を支配するもの)日本は新しい自由主義の旗手として、世界に貢献するイノベーションの先頭に立つべきときがきていると確信します。

12月
18

20111218【増税を後押しするマスコミの実態を知っていますか!?】

直近の新聞各社の世論調査では、消費税増税について、「反対」が「賛成」を上回っているという結果が出ています。しかし、消費税増税に邁進する野田首相は、考えを改める様子がありません。これに加えて、野田政権以上に消費税増税の必要性を主張するマスコミが目に付きます。

12月13日付の読売新聞の社説(※1)では「消費税引き上げ 財政再建は先送りできない」と題して、「社会保障は危機的だ」「公的な財政負担も限界にきている。」「(国の社会保障費の支出は)毎年1兆円ずつ増え続けている」「消費税率1%で約2.4兆円の増収になり、国民が広く薄く負担を分かち合うことができる」「欧州財政危機では、放漫財政のギリシャの信認が低下した。これを『他山の石』として、厳しい現実を直視し、必要な負担を国民に求めることこそが政治の責務だ。」などと主張しています。

しかし、このブログでも述べたように、経済を拡幅させることなく、毎年1兆円ずつ社会保障費が増えていくのであれば、消費税率は際限なく上がっていくのが目に見えています。しかも、税率を上げれば、消費者の購買力は削がれるので、「税率に比例して税収も上がる」ということにはなりません。ギリシャの財政危機にしても、確かに過大な社会保障費が一因になっていますが、これは外国からの借金により不相応な年金を支給していたのであり、国債の9割以上が国内で買われている日本とは状況が異なります。

また、朝日新聞も、政府が12月4日に全国紙と地方紙すべてに「すべての国民の皆さまへ 社会保障と税の一体化について」と題して、日本の社会保障制度を維持するために消費税が必要だとする全面広告を掲載した翌日に、「社会保障と税の改革―消費増税は避けられない」と題する社説を掲載しました。

その中で、「社会保障費は毎年1兆円ほど膨らんでいく。制度が破綻しないよう、見直していかねばならない。社会保障費をまかなう税には、すべての世代が負担し、税収も安定している消費税がふさわしい。野田首相は『私が先頭に立って政府・与党内の議論を引っ張る』と強調した。不退転の決意で取り組んでほしい」などと主張し、見事に政府の主張と一致している内容でした。

このように、なぜ、これらのマスコミは、政府の消費税増税を後押ししているのでしょうか。それは、増税反対の世論が高まる中で、焦燥感を強める財務省が必死の裏工作を行っており、政府広報が大きな収入源である新聞社がそれに乗っているからとの指摘があります(※2)。しかも、新聞各紙は「増税やむなし」と扇動する一方で、裏では日本新聞協会を通して、消費税の「軽減税率の適用」を政府に求めています。これは、政府との裏取引ともいえるものです。消費税増税を主張する新聞社は、率先して新聞に課税すべきです。

こうした、政府、官僚、マスコミが一体となった構造は、「国家社会主義」ともいえるものではないでしょうか。社会主義によってもたらされる平等は、貧しさの平等です。国難とも言える試みには断固として反対する必要があります。

※1:http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20111212-OYT1T01058.htm

※2:夕刊フジのWEBニュースサイトZAKZAK http://p.tl/OYH6

12月
16

2011/12/17【野田首相もよくみれば国家社会主義?】

新聞各紙による直近の世論調査で、野田内閣に対する支持率が軒並み下がっています。12日付の読売新聞の調査では、支持率が42%と前回11月の調査時の49%から7ポイント下がっています。また、同調査では不支持率が44%と、同じく6ポイント増え、9月の野田内閣発足から約3か月で初めて不支持率が支持率を上回りました(※)。

ここにきて、国民の間にも野田内閣に対する失望が広まっている状況です。あからさまな左翼思想を持った市民活動家である菅氏から、保守派と目される野田首相に内閣が代わったのですが、内閣発足後3カ月経ってわかったことは、野田首相が目指す国家の形は菅氏とあまり変わらないということです。

まず、今臨時国会の閉会直前に復興庁設置法が成立しました。役所を増やし、政府に強大な権限を持たせる方向性は完全に「大きな政府」への道です。民主党は政権交代直後に、郵政民営化をなし崩しにしましたが、今回の大震災による原発事故で、政府は、東電に一兆円を超す公的資金による資本注入を検討しており、「東電の実質国有化」も動き出しています。復興については、大規模インフラ整備など、基本的な部分では政府が担う必要がありますが、復興事業の主体はあくまでも民間であるべきです。そのためには、大幅に規制を撤廃、緩和し、自由性を持たせるべきなのです。

更に、野田首相は「復興増税案」を通しました。12月4日には各全国紙・地方紙に「社会保障と税の一体改革」と題する全面広告を掲載し、「消費税増税」に向けたアピールを大々的に行いました。この広告の中で語る野田首相には、「経済成長による税収の自然増」という極めて真っ当な発想が全く無く、野田首相の心象風景は、GDPで日本が世界で二十数番目くらいだった日本を思い描いていることが分かります。

つまり、野田首相は保守の顔をしていますが、その実情は大きな政府を目指す国家社会主義者です。今の民主党の中枢には、社会主義を望む政治家が多く、経営感覚が無いことが分かります。このままでは、国民の血税が無駄に使われてしまいます。今必要なのは、減税と規制緩和により、民間に自由を与える方向へ導く「小さな政府」なのではないでしょうか。

※:12月12日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111212-OYT1T00906.htm

12月
15

2011/12/15【税と社会保障を議論する際は、もっと経済成長を考慮すべき】

12月15日、政府民主党は、党社会保障と税の一体改革、税制両調査会合同会議を開きました。そこでまとまった一体改革素案では、70~74歳の医療費窓口負担を2割とすることを見送るとともに、医療機関受診時に100円を上乗せして支払う受診時定額負担制度の導入も削除されました(※)。

日本の一般会計予算に占める社会保障関係費は2010年で全体の3割にあたる27.3兆円に上り、今後も毎年1.3兆円規模で拡大するとの見込みがあります。このままでは、将来にわたって日本の社会保障制度が維持できるのか疑問です。

政府民主党はこの財源として消費税を充てるという考えであり、野田首相は来年の通常国会で消費税増税法案の可決を「不退転の決意」で取り組むとのことです。しかし、社会保障制度の抜本的な見直しを行うことなく、増税により財源を確保するのであれば、税率は際限なく上がることになります。実際、「税と社会保障の一体改革」の議論では、2010年代半ばまでに消費税を15%に、2020年をめどに20%へ引き上げる提案も出されています。

社会保障関係費のうち、国民の皆様が支払った保険料収入は約7兆円なので、20兆円以上は税金が投入されていることを意味します。その結果、私たちの医療や介護の自己負担は低く抑えられているのですが、増税の前に社会保障にこれだけの税金が必要かどうか見直すことは不可欠なはずです。

過去の例を見ても、社会保障制度にメスを入れることは、政治的にいかに難しいかわかります。しかし、「保険料負担の引き上げ」と「支出の抑制」は避けて通れないのではないでしょうか。

実は、消費税増税は、本当に福祉のために使われるのか保証はありません。むしろ、保険料引き上げの方が、その保険制度に確実に使用されるわけなので、増税よりも正当性があると言えます。また、中所得者や高所得者は、民間保険や自由診療を選択する余裕があるにもかかわらず、各階層を一律に扱うからこそ、自己負担率が低く、保険料が安くなり、医療や介護の過剰需要をもたらします。

社会保障分野を米国のように全て市場原理を導入すべきだとは思いませんが、現行の社会保障制度のままでは、参入規制や価格規制が強いため、非効率なサービスの温床になっている面もあります。

私たち幸福実現党は、「最大の社会保障は豊かな社会」と考えます。自由主義と自助努力に基づいた思想を社会保障に入れることで、いたずらに国家に頼らない個人や社会を目指します。「税と社会保障」を議論する際は、もっと「経済成長」を考慮し、安易な税金投入や増税ではなく、国家全体が豊かになる方向で社会保障改革を検討すべきではないでしょうか。

※:12月15日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111215/plc11121520340014-n1.htm

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ご挨拶

愛するこの国のために

私は、この日本を、この兵庫県を愛しています。
現在、日本が抱える深刻な経済不況、国防の危機、教育の没落には目に余るものがあります。「この国の繁栄と安全、子供たちの未来を守りたい」その一心で、政治家を志しました。「幸福実現党」には、保守政党としての政策と、未来をつくる「チャレンジ精神」があります。皆様のご支援を心からお願い申し上げます。
高木よしあき

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