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2017/01/19【岩国基地にF-35の配備開始】

 米海兵隊の最新鋭ステルス戦闘機「F-35」が、米国内以外で初めて配備されるために、岩国基地に到着しました。
 

 岩国基地に配備される機体は、STOVL(短距離離陸垂直着陸)が可能な「F-35B」と言われる型で、揚陸艦などからの離発着が可能です。
今まで配備されていた「ハリアーⅡ」の愛称で知られる「AV-8」と交代で配備されます。

 ハリアー系列の機体は、旧ソ連製の一部を除いて、唯一、実用的な垂直離着陸が可能な攻撃機です。
しかし、垂直離着陸という特殊な機能を確保するために、他の一般的な戦闘機や攻撃機と比べて、兵器の搭載量や航続距離などが限定されていました。
今回、F-35が配備されることで、AV-8と比べて格段に戦闘能力が向上し、中国や北朝鮮に対する強い抑止力となります。

 また、F-35の配備で忘れてはならない利点があります。
それは安全性の向上です。
AV-8は設計年次が古いこともあり、米海兵隊の機体の中では、事故率が決して低くありません。
実際、昨年9月には沖縄県沖で同型機が訓練中に墜落する事故を起こしています。

 配備が始まって間もないF-35と単純に事故率を比較することはできませんが、最新のエンジニアリングで安全性を確保しているF-35は、安全性の面においてもAV-8よりも大きく向上しています。

 これは、オスプレイについても言えます。
米海兵隊普天間基地のオスプレイは、設計年次が半世紀以上も前の「CH-46」に代わって配備されました。
オスプレイは安全性が低いイメージがありますが、実際は、CH-46よりも安全な機体です。

 旧型機に代えて新鋭機を配備することは、戦闘能力が向上することはもちろんですが、安全性の面においても有益です。