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2016/07/25【ポケモンGO人気の陰で】

 『ポケモンGO』というスマホ用のゲームアプリが世界中で人気となっています。
ポケモンGOは単なるゲームという枠に留まらず、インターネットとGPS機能を利用して屋外などあちらこちらを移動してゲームを楽しむ特性上、実際の店舗などと提携することで集客に繋げることができるので、新たなビジネスモデルとしても注目を集めています。

 一方で、世界中で多くの利用者がこのアプリをダウンロードすることから、中露などでは安全保障上の懸念がささやかれています(※)。
ロシアではポケモンGOで撮影された映像が米国によって収集されスパイ活動に利用されるとか、中国ではポケモンGOは日米が軍事目的で作成したものだとの声が上がっているようです。

 まさか、ポケモンGOがこうした利用目的で配信されている訳はないと思いますが、公衆のためのインフラとして不可欠なインターネットが、国家による情報収集やサイバー攻撃など軍事目的で利用されていることは周知の事実です。

 米国の国家安全保障局が個人情報を収集しているとされたスノーデン事件は記憶に新しいですし、中国やロシアからとされるサイバー攻撃も頻発しています。

 特に、インターネットの基幹をなすネットワーク装置は、中国製のものが世界中で利用されています。
情報流出の懸念から、中国の通信機器会社華為技術(ファーウェイ)の製品は米国政府関連の設備から締め出されるなどしていますが、日本では情報端末を含め利用が広がっています。

 エンドユーザからすれば、ネットワークの何処で、どの国の企業が製造した装置が利用されているかなど知る由もないので、一度インターネットを介した情報は、基本的に第三者に見られているという認識を持った方がいいかもしれません。

※:7月22日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/160722/wor1607220014-n1.html