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2014/04/14【オバマケアで削減される米軍事予算】

北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃や、海上における集団的自衛権行使の問題などで、イージス艦をはじめとした水上艦艇が話題に上ることがあります。

皆さんは、海上自衛隊の護衛艦や、米海軍の駆逐艦にどのようなイメージを持っているでしょうか。

昨年末、米国は従来の水上艦艇とは全く異なる威容をした駆逐艦「ズムウォルト」を進水させました(※1)。

ステルス性を重視したその船体はまるでSFの世界から飛び出したような姿をしています。

将来的には、レーザー砲やレールガンといった兵器の搭載も視野に入れているともささやかれ、革新的な兵器システムを搭載したズムウォルトは従来型の艦艇に比して圧倒的な戦闘力を誇ると言われています。

ズムウォルトの配備は、軍拡を続ける中国軍に対する米軍の強力なアドバンテージとなるでしょう。

しかし、このズムウォルト級の駆逐艦も、米政府の財政難もあって、配備計画がどんどん縮小され現在のところ3隻の建造しか目途がっていません。

米国は、いわゆるオバマケアの導入により10年間で約1兆5千億ドルもの財政負担を強いられるとの試算があります(※2)。

米国は、太平洋重視の戦略とは裏腹に、一層の軍備削減を迫られることは確実です。

こうした米国の事情により、中国はますます対外的に進出することが予想されます。

やはり日本としては米軍の退潮を視野に入れて抑止力を整えていく必要があります。

ズムウォルトのような革新的な“日本発”の防衛力を整備することに力を注ぐことも考えねばなりません。

※1:2013年10月31日付CNN http://www.cnn.co.jp/usa/35039270.html?tag=mcol;relStories

※2:4月3日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/140403/amr14040311490011-n1.htm