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2011/02/07 【ムバラク大統領は職にとどまるべきと、アメリカ特使談】

【ムバラク大統領は職にとどまるべきと、米特使】2011年2月6日 日テレNEWS 

混乱が続くエジプト情勢をめぐり、エジプトを訪問していたアメリカ・ウィズナー特使は「ムバラク大統領は改革を進めるため、職にとどまるべきである」と述べた。 

オバマ大統領はこれまで、エジプト情勢を安定させるためには、ムバラク大統領の早期退陣は避けられないとの認識を示している。

 こうした政府の見解とウィズナー特使の発言は矛盾するようだが、反政府勢力が十分に組織化されていない現在の状況でムバラク大統領が退陣した場合、事態がより混乱する可能性を危惧し、個人的な見解として述べたものとみられている。

以上、中東で起こっている革命によって、アメリカの中東政策は根底から覆されようとしています。これは「イスラエル・パレスチナ問題を解決することこそ、中東問題を解決する鍵」とみなしてきたアメリカの中東政策の前提の多くが間違っていたことを意味します。

 今、アメリカがエジプト情勢において一番腐心していることは、ムバラク政権からの政権交代が不首尾に終わり、アラブ諸国とイスラエルとの戦争(第五次中東戦争)を回避することです。

 現在、アメリカ海軍の空母が3隻(ハリー・トルーマン、エンタープライズ、カール・ビンソン。トルーマンはエンタープライズと交代する予定)が中東を管轄するアメリカ海軍「第5艦隊」の作戦区域に展開しています。

 こうした狭い領域に空母3隻が集結することは極めて異例であり、エジプトとイスラエル双方に軍事的圧力をかけて中東戦争を抑止し、平和裡に政権交代を進めさせようとするアメリカの意図を強く表現しています。

 エジプト軍が事態を静観し、反政府側とムバラク支持派の双方の活動を抑止しているのは、アメリカ海軍の抑止力が有効に働いていることや、中東戦争が勃発すれば戦力が劣勢なエジプト軍はイスラエルに敗北する公算もあるため、慎重姿勢になっているものと思われます。