鹿児島県西之表市の市長選が行われ、米軍機の発着訓練を受け入れることに反対する候補者が当選しました。
西之表市では、市内の無人島である馬毛島に、米海軍や海兵隊の艦載機などの発着訓練の一部を移す計画があります。
今回の選挙結果から、計画に少なからず影響が出ることが予想されます。
現在は、それらの訓練を、本州から1千キロメートル以上も離れた小笠原諸島の硫黄島などで行っています。
これが、馬毛島で訓練が可能となれば効率的ですし、沖縄の基地負担低減に繋がるのであれば一定の意味があります。
しかし、馬毛島で訓練移転を、沖縄からの海兵隊撤退に繋げる布石としているのであれば、看過できません。
馬毛島は、一時、普天間基地の新たな移設先として検討されているとの話がありましたが、海兵隊の航空部隊と歩兵部隊は、一体となって運用してこそ、戦略・戦術上の重要性が高まります。
ですから、沖縄から米海兵隊が出ていくということは、沖縄の抑止力を弱め、沖縄が中国にかすめ取られる流れにあることを理解しなければなりません。
沖縄の負担軽減も大切ですが、判断を誤れば、民主主義国家ではない大国の強い影響下に入ってしまう恐れがあります。