オーストラリアは、経済的な繋がりのみならず民主主義の価値観を共有しているという点でも、日本にとって重要な友好国です。
しかし、先ごろオーストラリアで実施された世論調査で、日中が衝突した場合、中立を維持すべきと答えた人が7割に達し、同じく米大統領から直接支援を求められても拒否すべきだと答えた人も7割近くに達したとのことです(※)。
日本人としてこの数字を少しショッキングに感じましたが、「厄介ごとには関わりたくない」という人の気持ちも分からなくはありません。
例えば、中国により他のアジア諸国が侵攻された場合、現状では日本が積極的に侵攻された国を支援すべきという国論になるとは言えないのではないでしょうか。
これは、正義を取るか、安定を取るか、という議論にも通じる問題です。
私は、今後、日本が正義を貫く姿勢を示すことも重要であると考えます。
中国が自由を抑圧する中で、自らの覇権を拡大していくのであれば、日本が自由を擁護するためアジアのリーダーとして立つべきであると考えます。
これは必ずしも日本が積極的に軍介入すべきとの意味ではありませんが、第二次大戦当時のナチスの台頭も、各国が厭戦気分の中でヒトラーに融和した結果が招いたとも言えるので、軍事的な支援を辞さないという構えを示すことも必要なのではないでしょうか。
オーストラリアは中国から地理的に遠いこともあり、中国を現実的な脅威として認識しづらいのかもしれませんが、フィリピンや台湾などは日本に期待を寄せています。
一国平和主義のままではその期待に応えられません。
※:1月11日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/150111/wor1501110029-n1.html