5月14日、中国からの亡命ウイグル人でつくる「世界ウイグル会議」の代表大会が東京都内で始まりました(※1)。
議長の女性人権活動家のラビア・カーディル氏が、「日中政府間で、ウイグル問題を取り上げてほしい」などと訴えました。
私たち日本人には、ウイグルの人々の悲しい歴史ついてあまり知られていないので、少し述べたいと思います。
もともとウイグル人は1933年に、「東トルキスタンイスラム共和国」の建国を宣言しました。
しかし、その後、共和国は中国とソビエトといった大国の利害に翻弄されてきました。
そして、1949年に中国共産党が「連邦制か、自治か、話し合おう」と融和的な姿勢を見せながら接近し、共和国のトップらが行方不明になる間に、どさくさにまぎれて共産党軍の支配下に置き、現在の新疆ウイグル自治区となりました。
その後、独立運動のリーダーや宗教指導者、知識人などが、でたらめな理由で逮捕・処刑されたり、行方不明になったり、全体で160万人以上が殺されたと言われます。
さらに、自治区内に建てられた核施設では、これまでに46回の核実験が行われ、ウイグル人19万人が亡くなり、今でも129万人が健康被害で苦しんでいます。
また、教育現場では、ウイグル人同士さえもウイグル語で話すことを禁じられています。
現在、日本国民の多くが「日本が植民地化されることなどありえない」と考えていると思います。
共産党の志位委員長などは「日本と中国、アメリカと中国は、それぞれ経済関係や人的な交流を深めており、戦争を起こすことができないのは明らかだ」と述べているほどです(※2)。
しかし、軍事力で覇権を拡大したいと思っている国は、相手国に「戦争など起こるはずはない」と思わせることが、軍事的目的を達成する上でキーポイントとなります。
従って、日本もウイグルなどで起こった出来事を教訓とすべきです。
日本が他国に侵略される姿を描いた、近未来予言映画「ファイナル・ジャッジメント」が、6月2日より全国で上映されます。
この映画で描かれている物語は、ウイグルをはじめ、チベットや内モンゴルで、今も行われている現実です。
私たちも、この映画を通して、「何が正しいか」ということを考えるべきときではないでしょうか。
※1:5月14日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120514/chn12051418480004-n1.htm
※2:5月12日NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20120512/k10015078351000.html