6月
04

2011/06/04 【鳩山氏と菅首相とが取り交わした「確認事項」文書の写真】

【鳩山氏「ペテン師」、枝野氏「専権事項」退陣時期で混乱】2011年6月31日 12:05 日経より

退陣する意向を表明した菅直人首相が来年1月ごろまでの続投に意欲を示したことを受け、民主党内で3日、対立が続いた。

鳩山由紀夫前首相は「ペテン師だ」と批判し、早期退陣を要求。執行部刷新のための党両院議員総会の開催を求めた。

枝野幸男官房長官は「(退陣時期は)まさに首相の専権事項だ」と突っぱねた。

鳩山氏は都内で記者団に「政治家同士だから約束したことを守るのは当たり前だ。できないならペテン師だ」と非難。

「人間としての基本にもとる行為をするなら党の規則の中で首相に辞めてもらう」と述べた。

党執行部が内閣不信任決議案に賛成した松木謙公、横粂勝仁両氏を除籍(除名)処分したことには「冗談ではない」と批判した。

鳩山氏は2日の首相との会談で(1)東日本大震災の復興基本法案の成立(2)今年度第2次補正予算の編成にメドを付ける――の2点を終えた段階で首相が退陣することで合意したとの認識だ。

鳩山氏らは執行部に求める両院議員総会で、党代表でもある首相の代表解任決議案の提出を検討中だ。

両院議員総会は党大会に次ぐ党の議決機関で、両院議員総会長は党所属国会議員の3分の1以上の要請があった場合、速やかに招集しなければならない。

首相は3日の閣議で「今国会は事実上の通年国会になる。提出を見送っていた法案もどんどん国会に出してほしい」と指示した。

退陣時期を巡って鳩山氏と食い違いがあることには「鳩山氏と自分の会話は紙に書いてある通りで、それ以外は一切話はしていない」と説明した。

閣議後の記者会見では閣僚から退陣時期を巡る発言が相次いだ。

松本龍防災相は「6~7月ではないか」と述べ、早期退陣の見通しを示した。

与謝野馨経済財政担当相は「一定のメドがついたら辞任するとはどこにも書いていない」と強調。

海江田万里経済産業相は「(首相が触れた)原発の冷温停止の目標は最短で事故発生から6カ月、最長では9カ月だろう」と来年1月までの政権継続の可能性に言及した。

民主党内では「不信任政局」の調停役となった鳩山氏への批判も広がる。中間派の一人は「混乱を拡大させた鳩山さんも責任を取ってほしい」と話す。

自民党の谷垣禎一総裁は総務会で「死に体政権に協力はできない」と明言し、復興基本法案以外の協力には否定的な考えを示した。

小池百合子総務会長は記者会見で「詐欺という印象だ」と断じ、参院での首相問責決議案は「今や最強のカードだ」と指摘した。

公明党の井上義久幹事長も問責決議案の提出は「一つの手段として十分に考えられる」と語った。

【鳩山さん、「ペテン師まがい」と菅首相に怒り】2011年6月3日 11:49 読売より

民主党菅首相が2日夜の記者会見で早期退陣を否定したことを受け、与野党双方から3日午前、激しい批判が相次いだ。

菅内閣不信任決議案の否決で民主党分裂は当面回避されたものの、首相の「変節」で、与野党間、民主党内の対立は再び激化している。

民主党の鳩山前首相は3日午前、都内の自宅前で記者団に「不信任案が出る直前には『辞める』と言い、否決されたら『辞めない』と言う。こんなペテン師まがいのことを、時の首相がしてはいけない。人間としての基本にもとる行為だ」と菅首相に対する怒りをぶちまけた。

鳩山氏は、首相との会談で2011年度第2次補正予算案の編成などにめどがついた段階で辞任するとの言質をとった、と改めて強調した。

さらに、首相が早期退陣に応じない場合について「党の中の規則の中で辞めてもらうよう導く」と述べ、両院議員総会を開催し、辞任を求めていく考えを示した。両院議員総会は党所属議員の3分の1の署名があれば開催できる。

民主党の若手議員は、首相が退陣時期を「東京電力福島第一原子力発電所事故の収束」とした点について、「原発事故の問題を政権の延命に利用するべきではない」と批判した。

引用、以上。

鳩山氏と菅首相とが取り交わした「確認事項」を文書は公表されています。(写真→http://n-seikei.jp/2011/06/post-6348.html)
 
一、民主党を壊さない。

二、自民党政権に逆戻りさせない。

三、東日本大震災の復興ならびに被災者の救済に責任を持つ
?復興基本法案の成立
?2011年度第2次補正予算案の早期編成のめどを付ける

鳩山氏は、3つ目の「復興基本法の成立」「2次補正の早期編成」が菅首相が辞める時期だとしていますが、菅首相や岡田幹事長はそれが辞任時期だとはしておらず、大きな食い違いを見せています。

本日の産経新聞には鳩山氏との会談で鳩山氏が「復興基本法が成立し、第2次補正予算案のめどがついたら退陣していただけますか?」との問いに、菅首相は「分かりました。合意します…」と口頭で合意したとあります。

しかし、不信任案否決後、菅首相は「鳩山前首相との話では、あの合意事項という文書に書かれた以外の何らかの約束とか一切ない」「鳩山さんとの合意は、あの文書に書かれた通り。それ以上、私が申し上げることは控えた方がいい」としか言及していません。

この確認書には、当事者の氏名も署名も捺印も日付も「辞任」という文字も無く、詰めが甘い確認書であり、この紙一枚で不信任案可決を回避した鳩山氏の判断はルーピーとしか言いようがありません。鳩山氏は菅氏に何度騙されたら気がつくのでしょうか。

また、「その場その場を凌げれば良い」という、菅首相のウソつきぶり、場当たり的言動にもあきれるばかりです。

鳩山氏は本日午前、「不信任案が否決されたら突然言葉をひっくり返してそんなことは言った覚えがないみたいな話になる。そういう人間だとすれば不信任案に賛成しておくべきだった。断固とした処置を取っていくしかない」と述べ、強く早期辞任を要求する姿勢を見せています。

震災復興を盾に続投に固執する菅首相と、復興を放り出して政局に走る与野党議員――国民不在の茶番劇はまだまだ続きそうです。