【「夢のリニア」ようやく実施段階へ…国交相が建設指示】2011年5月28日 朝日より
大畠章宏国土交通相が27日、JR東海にリニア中央新幹線の建設を指示した。基本計画決定から38年。
電磁力で浮き上がって走る「夢の超特急」の構想がようやく実施段階に入る。
ただ、中間駅の建設場所や費用負担を巡って沿線自治体は揺れており、交渉は一筋縄ではいきそうにない。
リニア新幹線は、東京―名古屋間を40分で結び、2027年に開業する。45年には大阪まで延伸、東京―大阪間が67分で結ばれる。
政府が中央新幹線の基本計画を決定したのは1973年。
長らく計画が進展しなかったのは、東京と大阪を結ぶ「大動脈」として東海道新幹線があるうえ、中央新幹線は山岳地帯でトンネルが多く、建設費の高騰が見込まれたためだ。
しかし、07年にJR東海が約8兆円の建設費を全額自己負担する構想を表明したことで事態は急転。これを機に手続きは一気に進み、27日の建設指示につながった。
JR東海の山田佳臣社長は同日、「自治体をはじめ関係者の皆様のご協力をいただきながら、早期実現に向け努力してまいります」とのコメントを発表した。
しかし、実際に沿線の自治体の協力を得るまでは「いばらの道」となりそうだ。
引用、以上。
国土交通相の建設指示に基づき、リニア建設が16年後の開業に向けて正式にスタートしました。
今後、リニア建設に向けて、最大の焦点は1県1駅の中間駅をめぐる沿線自治体との協議です。
JR東海は建設費は全額自己負担しますが、中間駅の整備費用については自治体の全額負担を原則求めています。
しかし、地中駅は1駅2200億円、地上駅も350億円と高額で、自治体が拠出するのは難しい状況にあります。
中間駅の位置についても、各県の自治体との協議がまだ終わっておらず、難航が予想されています。
大阪開業については、関西から前倒しを求める声が強くありますが、「JR東海の建設費自己負担」というスキームでは実現は早くて2045年です。
東海大地震で東海道新幹線が不通となった場合のバイパスとなるリニア中央新幹線の建設は急務です。
政府主導で、リニア中央新幹線の東京~大阪間の開通、そして全国へのリニア新幹線の敷設を早急に進めるべきです。