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12月
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2011/12/15【COP17の合意を受けて“25%削減”公約の撤回を】

南アフリカで開かれていた「国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)」が、12月11日に閉幕しました(※)。この会議は、地球温暖化の原因とされるCO2を国際的に削減していく事を目的としたもので、2012年末で期限切れとなる京都議定書の次の枠組みの構築が焦点となっていました。今回採択された「ダーバン合意」は、2013年以降も京都議定書を延長し、2020年に新たな法的枠組みを発効させることなどを盛り込んでいますが、2013年以降、事実上、日本を含むほとんどの国が削減義務のない状態となります。

そもそも、地球温暖化の原因がCO2であるとする説は、一つの仮説に過ぎません。S・フレッド・シンガー/デニス・T・エイヴァリー共著の『地球温暖化は止まらない』によれば、「CO2による温暖化説」には何一つ証拠がないうえ、逆に、温暖化は別の原因によるものであることを示す研究結果が、100例以上列挙されています。例えば、「地球の温暖化は1500年周期で、過去100万年で600回起きている」とか、「最近の地球温暖化は1850年から始まっている。しかしCO2による温暖化なら1940年から始まるはずだ。実際には1940~75年までCO2は大量に増えたのに温度は下がり続け、76年から温暖化がまた始まっている」などの指摘があります。つまり、温暖化は昔から繰り返し起きている自然現象であるというのです。

また、12月12日付のウォールストリート・ジャーナルで、コペンハーゲン・コンセンサス研究所のビョルン・ロンボルグ所長は、CO2削減よりも温暖化に適応することを真剣に考えるべきだと論じています。同所長は、「2050年までにCO2を1990年比で50%削ったとしても、地球の平均気温は0.1℃ほどしか下がらず、無視できる数値である。温暖化の影響から人々を助けたいと本当に思っているなら、取り組むべきはCO2削減ではなく、温暖化にいかに順応するかである」とし、例として「途上国ほど、温暖化による影響を受けやすい。温暖化でハリケーンが強くなると予想されるなら、CO2削減よりも堤防や遊水地の整備などに取り組まなければならない。」「気温上昇とともに増加が予想されるマラリアにしても、必要なのはCO2削減ではなく蚊帳などによる予防と医学的な治療であり、ここでも問題はいかに順応するかだ。」などと述べています。

食糧生産の面では、大気中のCO2濃度が増加すると植物の光合成が活発になり、穀物の収穫量が増えるとの予測があります。独立行政法人農業技術研究所の実験では、現在のCO2濃度(約380ppm)を約200ppm増加させた水田で、米の収穫量が約9%増加したとしています。同研究所のサイトには、CO2濃度が倍増すると作物の収穫が平均33%増えると推定した研究も紹介されていました。温暖化やCO2増加は、今後の人口増による食糧問題を解決するためには、むしろ好都合のようです。

このように、地球温暖化は大きな自然のサイクルの一部でもあるとすると、いかに温暖化に適応するかということを議論したほうが建設的です。今回のダーバン合意は結果的に日本の国益に資する形に終わりました。現在の日本は、原発の再稼働が困難な状況であり、鳩山元首相が国際公約した「CO2排出量の1990年比25%削減」という目標の達成は困難です。既に日本の省エネ技術は世界一です。景気回復のためにも、この機会に民主党政権は「25%削減」公約を撤回すべきです。そして、原発の安全性を一層高めて、エネルギーの安定供給に務めていくべきです。

※:12月12日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20111212-OYT1T00320.htm

12月
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2011/12/13【次期戦闘機に欧州製の機体を選定する意義】

航空自衛隊の次期戦闘機の機種選定が今週中にも決定する予定です(※1)。旧式のF-4戦闘機の代替えとして遡上に載っているのは、米国製のF-35とFA-18、欧州製のタイフーンの3機種です。

現代の戦闘機の優劣を判断する要素は様々ありますが、その一つにステルス性能があります。ステルスとはレーダーに映りにくくする技術で、ステルス機と非ステルス機の戦闘においては、圧倒的にステルス機が有利とされます。この3機種のうち、純粋にステルス機とされるのはF-35のみです。FA-18については、米海軍などが運用している機体に比べステルス性能を高めた改良型を提案していますが、タイフーンと共にそのステルス性能は限定的です。従って、F-35が今回の機種選定の本命と目されています。

しかし、最近、このステルス技術に関して気になるニュースがありました。11月下旬から12月上旬にかけて、米国の最新鋭ステルス無人偵察機RQ-170とされる機体が、偵察任務中にイランによってほぼ無傷の状態で押収され、中国やロシアがその機体の調査を申し出ているとのことです(※2)。イランは、調査結果やその技術的成果の提供などを条件に調査に応じる可能性があり、最新のステルス技術が中露に流出する可能性が出てきました。RQ-170とF-35のステルス技術にどの程度の違いがあるか定かではありませんが、少なくとも同種の技術がつかわれている可能性があり、中露に対するF-35の優位性が相対的に低くなります。

しかも、F-35は製造に当たって日本メーカが関与できる割合が他の2機種に比べて低いと見られ、国産のF-2戦闘機の生産終了に伴い、日本メーカの戦闘機の開発・生産能力の維持が懸念されます。日本側には、将来的に戦闘機の国産化も視野に入れていますが、重要な技術がほぼブラックボックス化される見込みのF-35では、得られる技術が少ないため、ライセンス生産に当たってノーブラックボックスを標榜するタイフーンは、日本の防衛産業の維持・発展に貢献できます。ちなみに、FA-18は基本設計の淵源が1970年代と古く、今後20年以上にわたって、各国の最新鋭機と対等に渡り合うには心もとない状況です。

従って、タイフーンを選択することは、あながち間違いではないと考えます。欧州製の機体は日本の防衛システムとの連携に疑念があるのも事実ですし、米国製以外の機体を選定することは普天間問題でぎくしゃくする日米同盟に少なからず影響を与えます。しかし、ユーロ通貨危機に対する中国の資金援助への期待を背景に、中国への武器輸出規制の緩和が取りざたされている欧州に対して、総額数千億円とも言われる次期戦闘機の調達でタイフーンを選定することは、欧州経済を助け、日本の安全保障上も意義があります。

純粋に性能や価格で評価するといいながら、「政治的な理由でFA-18に落ち着いた」などということが無いように、防衛省・政府の判断を見守りたいと思います。

※1:12月12日付朝日新聞http://www.asahi.com/politics/update/1212/TKY201112120080.html

※2:12月11日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/111211/amr11121114250003-n1.htm

12月
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2011/12/12【TPPによって公的医療制度は崩壊しない]

今回はTPPへの参加議論の中で、医療問題に関することについて述べたいと思います。私たち幸福実現党は、TPPを通じ、より一層の貿易の自由化を推し進め、もう一段の経済成長を成し遂げるために、基本的にはTPPに参加すべきと考えています。

TPP反対派は、農業分野と並んで医療分野においてもたいへん危惧している人たちがいます。TPPに参加すると日本の公的医療制度が崩壊する可能性があるというのです。中でも、TPP交渉参加によって混合診療が解禁になり、公的医療制度の安全性低下などが起こる可能性を指摘しています。混合診療は、保険診療と自由診療をあわせたもので、現在は原則として併用することができません。

しかし、現在TPPで対象となっているのは医療・保険のサービス分野であって、制度自体ではありません。医療制度が対象となる場合には、TPP参加国内での同意のもと、医療章が新たに書き加えられなければならないため、交渉に数年かかるので、一国の制度を変えることは至難の業です。

混合診療については、保険がきかない自由診療にも保険が適用できるようにすることが、安心・安全な医療サービスにつながるとの主張があります。しかし、この主張を無批判に受け入れると、必ず財源が問題となるので、方向性としては混合診療が認められるべきです。経済成長なくして、単に増税だけで賄うならば、いずれ公的医療制度は破綻してしまいます。

更に、TPPには具体的な医療を含めた社会保障サービスに関する規定は存在しません。確かに米国は、日本の医療自由化を求めていますが、それはTPPとは別に進んでいる問題です。事実、WTOやTPP参加国が過去締結したFTAにおいても、社会保障にまで踏み込んだ事例はありません。福祉国家が多いEUでも、社会保障制度を共通化する試みはなく、各国の専管事項として扱われています。

これらを見ても、TPPへの参加によって、日本の公的医療制度が崩壊すると考えるには無理があります。肥大化する現行の公的医療制度は、TPPがなくとも崩壊する可能性があるのです。

TPPへの参加は、勝つか負けるかの弱肉強食的な競争になると見られがちですが、国家間の自由貿易においては、国際分業によるwin-winの関係をもたらすものです。日本は、TPPの参加交渉において「世界経済の牽引役」を目指すべきです。

12月
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2011/12/12【自由を守ることこそが希望】

◆危機克服には力不足のEU首脳合意(社説)(日本経済新聞 朝刊  2011/12/11)

欧州統合の歴史に残る会議になるかもしれない。欧州連合(EU)首脳会議が、ユーロ危機を克服する決定打を見いだせないまま終わった。浮き彫りになったのは、欧州内部の亀裂である。

財政規律を強くする方策では、2012年3月までに新しい条約をつくることが決まった。財政赤字が膨らんだ国に自動的に制裁を発動する仕組みや、現在より厳しい財政赤字の基準を導入する。

これまでバラバラだった各国財政の統合に向けた「進展」ともいえるが、EUの中核国である英国は新条約に加わらない。自国の予算編成の権利に、外から制限が加わることを嫌ったためだ

財政難に陥った国を資金面で支援する欧州安定メカニズム(ESM)については、当初の計画より早く来年7月に設立する。欧州版の国際通貨基金(IMF)とも呼べる安全網となる可能性がある。

しかし、この機構に銀行と同じ機能を持たせ、欧州中央銀行(ECB)から資金調達できるようにする案は見送られた。ECBが大規模な融資を迫られれば、中央銀行としての信認が傷つくとして、ドイツが強く反対したからだ。

ユーロ圏が一体となって発行するユーロ共同債に関しても、合意には至らなかった。南欧諸国など財政運営に失敗した国々が自助努力を怠る心配があるとして、ドイツが協調を拒んだためである

ユーロ危機の本質は、通貨と金融政策を統合しておきながら、財政政策を束ねる仕組みが弱かった点にある。各国は「通貨主権」を放棄したが、「財政主権」は握ったままだ。この構造的な制度の欠陥に切り込まない限り、問題は完全には解決しない。

EU各国の首脳は、欧州を危機から救うために、互いにどこまで主権を譲り合えるかという厳しい判断を迫られていた。だが会議で明らかになったのは、各国首脳が意識する主権の壁の厚さである。

ユーロに参加していない英国も、高みの見物ではいられないはずだ。ユーロ誕生でロンドンの金融市場が栄え、投資マネーと人材が世界から集まった。英国は通貨統合から大きな恩恵を受けている。独仏と別の道を歩むのではなく、協調の可能性を探るべきだ。

EU首脳会議は、金融不安を吹き飛ばすだけの十分な結束力を示せたとはいえない。ユーロ危機の克服に必要なものは、政治指導者の危機感である。

◆IMF財源拡大、米・カナダ応じず(日本経済新聞 朝刊  2011/12/11)

【ワシントン支局】米国のカーニー大統領報道官は9日の記者会見で、債務危機対策として欧州が求めている国際通貨基金(IMF)を活用した融資財源拡大について「IMFには十分な財源があり米国の納税者がこれ以上関与する必要はない」と述べ、米政府は資金拠出に応じない方針を示した。

ロイター通信によるとカナダのフレアティ財務相も「域外に救済を求める前に、域内で全力を尽くしたことを示すべきだ」と述べた。IMFは「経済力の乏しい国を支援するための機関であって、欧州は相対的に裕福だ」とも指摘した

欧州連合(EU)首脳会議は9日、ユーロ圏など欧州が2000億ユーロ(約21兆円)をIMFに融資して新たな資金網をつくることに合意。日米や新興国などの協力に期待している。

◆かくして危機は続く―EFSF機能拡充、イタリアなどへの延焼に備え(日経ヴェリタス  2011/12/11)

「欧州の苦境を一気に解決する『ビッグバン』などない」。8日、フランスを訪れていたドイツのメルケル首相は講演でこう語り、EU首脳会議に対する投資家の期待が高まりすぎている状況にクギを刺した

今回のEU首脳会議で議論されたいくつかの「安全網」のうち、資金供給面の中心的役割を担うのはEFSF(欧州金融安定基金)。ECBによる国債購入拡大が足元の市場の不安を和らげる即効薬なのに対し、EFSFは中期的な時間軸で対応する。財政規律強化や共同債の検討は、もう少し時間がかかる長期の取り組みという具合に整理することができる。

もともとユーロ域内の経済に占める割合が低い小国向けに素早く支援ができるようつくられたEFSFの機能拡充が必要になったのは、イタリアやスペインの危機レベルが夏ごろから急上昇してきたからだ。IMF(国際通貨基金)の試算によれば、国債の償還などで今後3年で必要になる資金はイタリアが1兆ユーロ、スペインは6700億ユーロにのぼる。市場で資金調達できなくなりEFSFに駆け込んでも、現在の融資能力(4400億ユーロ)では間に合わない。

国債投資家に一定の損失保証をすることで「レバレッジ」をかけ、4400億ユーロを元手に融資能力を実質1兆ユーロに高める仕組みも検討していたが、首脳会議の直前になって誤算が生じた。米スタンダード・アンド・プアーズが5日、トリプルA格付けのEFSF債、EFSFに信用保証している独、仏、オランダなどを格下げ方向で見直すと発表したのだ。実際に格下げされれば発行利率の引き上げだけでなく支援国への融資金利上昇に跳ね返り、支援の実効力が弱まりかねない恐れもある。

「買い手の我々にも痛い。従来のように買い続けられるかどうか……」。5日夜、このニュースを知った日本の財務省幹部は言葉を濁した。日本政府はこれまでEFSFが発行した債券160億ユーロの約2割を買っている大口投資家の1つ。EFSFは日経ヴェリタスの取材に対し「トリプルA以外で債券を出すかどうか、今のところ白紙」と回答している。

機能不全に陥りかけたEFSFを立て直そうと、首脳会議にあわせて急浮上したのが欧州安定メカニズム(ESM)、IMFを引っ張り込んで一体的に運用する案だ。もともとESMは2013年半ばにEFSFから衣替えする計画だったが、それを急きょ1年前倒し。各国の出資で最終的に5000億ユーロの融資能力を積み上げる。また銀行免許も取得して支援を機動的にできるようにする狙いもあったが、今回は独の反対で見送りになった。

さらに、EU諸国と各国中央銀行がIMFに合計2000億ユーロを提供し、それを原資に加盟国を支援する仕組みを追加する。EFSF単独での資金力に限界が生じたことで、手当たり次第にスポンサーをかき集め、全体で1兆ユーロ規模の資金供給能力を何とか確保しようという戦略ということになる。

もっとも実現は容易ではなさそう。そのESMにしても融資力5000億ユーロは創設から4年かけて達成する計画値で、初年度に用意できるのは1000億ユーロを下回る。しかもESMを立ち上げるにはEU基本条約の改正が必要で、議会手続きにどのくらい時間がかかるかは全く読めない。IMFへの資金提供も、元手はユーロ圏各国の中央銀行が負担するう回融資だから、どれだけ効果があるのかも見えにくい。

波乱含みの経緯でまとまった安全網の拡充。具体化に向けたこれからが険しい道のりだ。

◆欧州危機、F35開発に影響も(ダイジェスト)(日本経済新聞 朝刊  2011/12/11)

【ワシントン=中山真】米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は9日、ワシントン市内で講演し、次世代ステルス戦闘機F35について「現実的には調達計画を変更しなければいけないだろう」と述べた。要因の一つとして欧州債務危機に言及。共同開発に参加している英国など欧州各国が財政難を理由に調達計画を見直す可能性に懸念を示した。

【所感】

◇12月9日に終わった欧州首脳会議で決ったことは欧州債務危機に対するセーフティーネット(安全網)と英国を除外したEU(欧州連合)加盟26カ国参加で制裁条件付き財政規律新条約を作ることでした。安全網はEFSF(欧州金融安定ファシリティー)、ESM(欧州安定メカニズム)、ユーロ圏各国中央銀行拠出と中国、日本などから調達額を加えてIMF(国際通貨基金)融資の合計1兆1000億ユーロで賄うことになります。

◇イタリアととスペインだけで必要となる国債の償還額が1兆8000億ユーロなのでリスクはカバーしきれないことを市場は知っています。欧州小国の国債格付けを下げる報道は、大きな動揺を市場に与えました。

◇新条約で均衡財政を義務付けられる加盟国は予算案を自国の国会に提出する前にEUの審査を受けることになり、将来の財政統合に半歩踏み出すことになります。財政統合は例えば、自国防衛のためにF35を20機導入しようとしたらEUの審査で拒否されるような事態が起きかねないことを意味します。英国は主権に関わる問題なので、EUから離脱する選択も視野に入っているのかもしれません。

◇国家社会主義ドイツ労働者党が70年前に抱いた1000年王国の夢が21世紀の財政統合と重なる(潜在意識)のであれば、その先にあるのは決して一朶(いちだ)の雲ではないと思います。

◇希望こそがあらゆる困難を乗り越える源泉です、日露戦争に出征した明治の軍人達は国家の自由を守るために命を捧げました。国難の先に希望を託されたことを私たち現代の日本人は忘れてはならないと思います。

12月
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2011/12/12【女性の自立と家庭の大切さを両立させるという発想を取り戻そう】

厚生労働省の12月6日の発表によれば、全国の生活保護受給者数が過去最多を更新したとのことです。民主党の前原政調会長は10日の講演で、社会保障・税一体改革について、「社会保障にも無駄が多い。」と述べ、生活保護費にも切り込むべきだとの考えを示しました(※)。最低限のセーフティネットを踏まえつつ、国民が自立していく方向に向かうことは不可欠です。

生活保護の増加は、民主党政権誕生の原動力となった「格差批判」キャンペーンや「政治的圧力」によって、特に働ける年代への生活保護受給の基準が大幅に緩和されたことが、原因であるとの指摘があります。今後、東日本大震災で被災し、失業した方々の失業保険や雇用調整助成金が切れれば、生活保護世帯が更に増加することが予想されます。

従って、今最優先されるべきは、消費増税の議論や社会保障の拡充論議ではなく、雇用を拡大するための景気対策・経済対策であり、働ける世代が自立できるよう、早急な自立支援政策や支給緩和措置の再検討が必要です。

一方、国立社会保障・人口問題研究所の分析では、20~64歳の単身女性の3人に1人が、母子世帯は57%と過半数が、「貧困」だとのことです。しかし、こうしたデータには「貧困」の対象者には言及されておらず意図的なものを感じざるを得ません。大川隆法幸福実現党名誉総裁は、すでに2009年の時点で、「実は、貧困家庭は、夫と離婚した母子家庭であることが多いのです。つまり、本当は、『主たる生計者である夫の収入を放棄して離婚し、パートの収入だけで、子供を養い、高校、大学まで通わせるのは難しい』という問題なのです」「それにもかかわらず、マスコミは、社会構造自体が変わって、貧富の差が広がっているかのように捉えて報道しています。この点において、『嘘がある』『実態を隠して報道している』と言わざるをえません」(書籍『危機に立つ日本』より)と指摘しています。

マスコミは、民主党による政権交代の直前に、「小泉政権時からの弱者切り捨てによって日本人の格差が広がり貧困者がどんどん増えた」とし、「年越し派遣村」などに象徴される「格差批判」キャンペーンを行いました。しかし、これは明らかにマスコミの世論誘導であり、母子家庭の貧困問題を「格差社会」と拡大解釈して、マスコミや民主党は自民党政府の責任を追及して、民主党政権誕生につなげています。

左翼の考え方では、「子供は国家が面倒を見るべきである」との思想があり、「女性が一人でも暮らしていける制度にしなければならない」との考え方は正論に見えます。しかし、少子高齢化が進む日本で更に単身家庭が増えれば、日本の未来は衰退しかありません。その意味で、女性の働ける場を増やすことは当然ですが、それ以上に家族の大切さや、子供を育てる親を大切にする社会を実現することが重要なのです。

※:12月10日読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111210-OYT1T00567.htm

12月
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2011/12/11【公務員の給与を経済指標と連動させよ】

12月9日、国家公務員のボーナスが満額支給されました(※1)。政府は、先般、震災復興財源の捻出のために国家公務員給与を削減する臨時特例法案の成立を見越して、臨時特例法案の削減額よりも小さい人事院勧告を採用しませんでした。しかし、今国会で臨時特例法案が成立しなかったために満額支給となりました。

また、大阪市が同9日に支給したボーナスの査定で、標準額を下回る最低ランクの評価だった市職員は0.02%だけでした(※2)。これでは、査定が「甘々」と言われても仕方がありません。

11月の大阪ダブル選挙の際もテーマの一つとなりましたが、橋下新市長を中心とする大阪維新の会が9月に府議会に提出した「職員基本条例案」は、まさにこの部分に斬り込んでいます。この条例案は、例えば人事評価で2回連続して最低ランクとなった職員に対しては、研修を行うなどし、それでも改善が見られなければ「分限処分」を行うとしています。「分限処分」とは、地方公務員法で定められており、勤務実績が良くない、心身の故障で職務遂行に支障がある、その職に必要な適格性を欠いているなどの場合に降任、免職することができる規定です。しかし、実際には犯罪でも起こさない限りこの規定は適用されておらず、有名無実化しています。

もちろん、有能で使命感にあふれる公務員が多いことも承知していますが、中には民間の常識では考えられない非効率的な職員、言い方を変えれば給与泥棒ともいえるような職員が存在することも事実です。また、景気に左右されない公務員の高い給与は、既得権とも言えるもので民間からは不満が上がっています。更には、世の中がデフレ不況で喘いでいるにもかかわらず、消費税増税を目論む財務官僚等の政策担当者は経済音痴であることは明らかです。

そこで、公務員に民間企業並みの緊張感を持ってもらい経済感覚を高めるために、その給与や賞与の一定割合をGDP成長率、あるいは日経平均株価などの経済指標と連動させることを検討しては如何でしょうか。こうした政策は、既にシンガポールで導入されています。

国民の経済状況に関係なく国庫を増やす増税のみを推し進める財務官僚などは、経済成長をもたらす政策を真剣に考えるようになるのではないでしょうか。

※1:12月9日付朝日新聞http://www.asahi.com/politics/update/1209/TKY201112090256.html

※2:12月9日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111209-OYT1T00706.htm

12月
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2011/12/11【野田政権の失態で血税の余計な支出が】

12月7日、防衛相は、来年5月に契約更新する沖縄県内の米軍用地の賃料を、前年度比の約5億円増(1.6%増)の932億円とする方向で調整に入いりました(※1)。もともとの概算要求では、前年度比で1.1%増の927億円を計上していましたが、先般の前沖縄防衛局長や一川防衛相の問題発言で批判が集中しているため、沖縄の県民感情をなだめるために、増額せざるを得なくなった模様です。

度重なる民主党政権の失態で、5億円もの国民の血税が、余計に使われようとしています。財務省も「沖縄の地価が下がる中で、賃料だけ上げる合理性がない」としていますが、一般論から言えばこの指摘はまっとうなものと言えます。一方で、沖縄県の軍用地主でつくる「県軍用地等地主会連合会」は総額1782億円を要求しているとのことです。政府の提示する額と地主側の要求する額に開きがあるため、沖縄県民感情を考慮した政府の目論見がどのくらい功を奏するかはなはだ疑問です。

また、11月28日に、沖縄県の仲井真知事は政府に2012年度に創設する使途を限定しない一括交付金を3000億円規模とするよう求めています(※2)。今年度予算の沖縄関係振興費が約2300億円ですから、700億円もの増額になります。しかも、一括交付金化は、10年間予算確保できるよう要求しています。

仲井真知事は、政府が震災復興費用の捻出に窮している時に、政府の失態に乗じて、予算の増額を要求しているように見えます。東日本大震災の被災地では、十分な復興費用が確保できず、元通りの生活にいつ戻れるのか見通しが立たない被災者が未だに大勢いる状況です。仲井真知事は、増額分の要求予算の使途として、何が震災復興よりも優先するのか具体的に説明する必要があるのではないでしょうか。

政府は、普天間飛行場の移設先である辺野古地区がある沖縄県名護市を含めた北部振興策の補助金として、2000年~2009年で約1000億円を支出してきました。これは、普天間飛行場の移設を受け入れる用意のある地区への配慮であることは周知の事実です。

民主党政権はこうした経緯を無駄にし、余計な時間と税金をつぎ込むことになりそうです。こうした事態ひとつとっても、民主党政権には「増税」を推し進める資格はありません。

※1:12月7日付朝日新聞http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201112060627.html

※2:11月28日付時事通信http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011112800529

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2011/12/11【合成の誤謬】

☆リチャード・クー氏 「BEYOND TOMORROW」詳報(Fuji Sankei Business I 2011/11/08)

◆欧州危機の処方箋 今こそ財政出動

野村総合研究所のリチャード・クー主席研究員を招いた特別セミナー「BEYOND TOMORROW」(産経新聞社・ブルームバーグ共催、徳間書店後援)が今月1日に東京都千代田区の丸ビルで開催された。クー氏は、欧州の債務問題や米経済の景気減速を解決するため、「バブル崩壊後の日本の教訓を生かすべきだ」と指摘。処方箋(せん)として、積極的な財政出動などの必要性を指摘した。当日の講演の内容を詳報する。

■マネーサプライは回復せず

2008年のリーマン・ショックから回復してきた日本の鉱工業生産は、今年3月の東日本大震災で再び落ち込んだ。震災後、急速に回復に向かっているが、足元では回復がもたついている。日本の輸出先である海外のもたつきが原因だ。

米国の鉱工業生産はリーマン・ショック以降の落ち込みよりは改善している。だが、いまだに05年の水準だ。欧州も同じく05年の水準に落ち込んでいる。ドイツだけが過去のピークに戻ったが、フランス、スペインの鉱工業生産は1997年の水準だ。

生産だけではない。マネーサプライ(通貨供給量)も回復していない

各国の中央銀行が量的緩和を実施しているので、お金はじゃぶじゃぶではないかと思われるかもしれない。確かに、中央銀行が供給する流動性は大幅に伸びている。

流動性供給は中央銀行が国債などを買って、銀行に資金を供給することだが、民間がすぐに使える金とは違う。そのお金を銀行が民間に貸し、借りた人が使ったお金が銀行に戻ってまたお金を貸す。銀行の預金が増え、民間がお金を使えるようにするのがマネーサプライだが、それがほとんど増えていない

本来なら中央銀行が流動性を1割増やせば、マネーサプライも1割増える。リーマン・ショックの前はそういう方向で動いていたが、リーマン・ショック後の動きはそうではない。米国も欧州も何度か流動性を増やしたが、マネーサプライの伸びはほぼ皆無といっていいぐらいに低迷している。それでは景気は良くなるはずがない。

■日本がたどった道を教訓に

日本は97年に金融危機に直面し、日銀はマネタリーベース(資金供給残高)を増やした。米国の学者らは「量的緩和をやれば、日本経済は良くなる」と主張し、日銀はその圧力に押された。だが、マネーサプライの増加は極めて緩やかに過ぎず、民間向けの信用は逆に減少した。

日本が経験してきたことが今、世界中で起きているのだ。一生懸命に借金を返済し、資産と負債のバランスシートを健全化するというのは、個々の企業の手法としては正しい。ただ、全員が同じ行動をとればどうなるか

一国の経済では、一方に貯金をしたり、借金を返済したりする人がいれば、逆に必ずお金を借りる人がいなければいけない。それが通常の経済だ。ところが今は、ゼロ金利でもお金を借りる人がおらず、むしろ返している。

借金を返済したお金と、新たに貯金されたお金-。それらはすべて銀行システムに入るが、借りる人がいないため、銀行から出られなくなる

日本企業の借金返済が多かった時期には、返済された資金が年間30兆円を超えていたこれに家計部門の貯金が年間20兆円だとすると、あわせて50兆円分の所得が減っていた。つまり、国内総生産(GDP)が毎年、1割減少していてもおかしくなかった状況だった

だが、日本のGDPは1度もバブル期のピークを下回らなかった。どうしてか。政府が借金して使ったからだ

借金の結果、日本政府は460兆円という、自らのGDPの92%ぐらいという大変な債務を抱えてしまったが、実はそれは、世界で最も成功した経済政策の一つなのである。もし政府がこの政策を実施しなかったら、GDPは大幅に落ち込んでいた。極めて安い買い物ではなかったかと思う

この財政政策が示したことはどんな大きなバブルが発生して崩壊しても、政府が当初から正しい財政政策を対応すれば、GDPは維持できる。これは日本が世界に初めて示した教訓だ

■国債売却先を自国民に絞れ

米国や英国の長期金利は低水準で、債務危機はユーロ圏以外の国では起きていない。

ユーロ圏では史上最低の金利の中、家計や企業が貯金している。にもかかわらず、ポルトガルやアイルランド、スペインの金利が下がらない。そこがユーロ圏の債務危機のポイントだ

スペインの投資家はドイツの国債も買えるし、オランダの国債も買える。スペインの財政赤字が大きくて心配となると、スペインの貯金を大量に集めてドイツに持っていく。同じことがポルトガルやギリシャでも起きる。国内で多くの貯蓄を生み出しているのに海外に資金が逃避し、政府が借金しようと思っても国債の利回りが上がる

資金調達ができない政府は、財政再建を進めようとする。だが、民間が借金を返済するときに政府が財政再建にかじを切れば、経済はデフレスパイラルに落ち込んでしまう

数年前の資金の流れは、これとまったく逆だった。

ドイツやフランスの銀行は、猛烈な勢いでスペインやポルトガルの国債を買っていた。バブルだったからだ。だが、バブルが崩壊すると資金は一斉に逃げ出す。すると、政府が借金してお金を使わなければならなくなったときに資金がないという、破滅的な資本移動が起きる。これがユーロ圏の問題だ

どうすればいいのか。解決策が、実はある。ユーロ参加国が、自国民にしか国債を売ってはならないというルールを導入すればいい。この仕組みが導入されていれば、今回のような危機は起きなかっただろう

貯金が国内に残って金利が下がれば債務危機にはならない。資本規制になるという反発も出るだろうが、小さいことだ。国債以外の社債や株式は買ってもいい。

ルールを導入することにより、規律と柔軟性ができるわけだ。

借金をしたくても自国民を説得できない国は、それ以上、財政赤字は増えないことになる。そこに、規律が生まれる。大きな財政赤字を出さないといけない場合は政府が国民に説明し、国民が納得すれば、財政赤字を増やせるわけだ。そこに、柔軟性も生じる。

各国の財政問題はそれぞれの国の内政問題になる。ギリシャが破綻しても周辺国は影響を受けず、債務問題から解放される。

■資金の協調供給は対症療法

日本をはじめ、各国の中央銀行が協力して金融機関に対して、資金供給することになった。当然の行動だ。

ただ、それは対症療法に過ぎない。本当の課題は、ユーロ圏の中で起きる非常に不安定な資本移動をどう正すかということと、バランスシート不況に陥っている国々をどう正しいレールに乗せるかということだ。つまり、財政再建ではなく、財政出動にどうもっていくかということが重要なのだ

心配なのは、ユーロ圏で財政出動をやるべきという声が聞こえてこない点だ。

日本では97年と01年にマイナス成長があった。その原因は、97年に橋本政権が、01年に小泉政権が財政改革に取り組んだことだった。財政で支えられていた経済が、その支えを失い、税収が落ちて財政赤字が増えるという事態が発生した

日本の失敗の経験からみても、ユーロ問題は悪い方向に向かっている。財政再建に凝り固まれば、事態はもっと悪くなる。欧州で1つでも失敗すると、世界中がとんでもない状況に陥るだろう

☆シティグループ 大リストラ前哨戦? 4500人削減 不況・規制改革に対応(Fuji Sankei Business I 2011/11/08)

資産額で米3位の銀行シティグループのパンディット最高経営責任者(CEO)は6日、向こう数四半期で約4500人を削減することを明らかにした。同行は収入の落ち込みを受けてコスト削減を進めている。

パンディット氏はニューヨークでの投資家会合で、人員削減に伴い10~12月期(第4四半期)に約4億ドル(約310億8400万円)の費用を計上すると述べた。当局への届け出によると、同行の7~9月期(第3四半期)末時点の従業員数は約26万7000人。

◆自己勘定取引が対象

パンディット氏は長引く欧州債務危機に加え、最低資本基準の規制実施への準備でトレーディングと投資銀行部門の収入が脅かされる中で、人員削減に踏み切る。同行は9月にコスト抑制に向け、採用を「必要不可欠」な職種のみに限定する方針を示していた。

米銀行調査会社SNLファイナンシャルのアナリスト、ナンシー・ブッシュ氏は電話インタビューで、「シティの巨大さと世界的な事業展開を考慮すれば4500人は大した人数ではない」と述べた上で、「これはさらに大きな削減の端緒にすぎないのではないかとの疑いを抱いている」と付け加えた。

パンディット氏は2007年のCEO就任以来、これまでに解雇やシティ・ホールディングス部門の問題資産売却などを通じ合計10万人余りを削減している

パンディット氏はこの日、「金融サービス業界は、市場の不透明性と先進国経済の長引く景気不振に、われわれがこれまで経験した中で最大規模の規制改革が重なるという、かつてない極めて困難な経営環境に直面している」と発言。「こうした傾向は、今後数年間の競争状況に重大な影響を及ぼす公算が大きい」と指摘した。

パンディット氏によれば、当局が銀行による自己勘定取引の規制を目指していることから、今回の人員削減の一部は自己勘定取引部門が対象となる。10月にステシュ・シャーマ氏が率いた自己勘定取引部門「エクイティ・プリンシパル・ストラテジーズ」を閉鎖すると発表した。

◆7~9月期74%増益

ブルームバーグの集計データによると、世界の金融機関の今年これまでの人員削減数は20万人余りに達する昨年は約5万8000人、一昨年は17万4000人だった。バンク・オブ・アメリカのモイニハンCEOは、向こう数年内に3万人を削減する方針を表明している。

シティの7~9月期決算は、会計上の利益19億ドルがトレーディングと投資銀行部門の減収の影響を相殺し、前年同期比で74%の増益となった。会計上の影響を除いた実質収入は8%減の189億ドルだった。(ブルームバーグ Donal Griffin)

☆国債、預金に向かう個人マネー 景気懸念で強まる安全志向(Fuji Sankei Business I 2011/11/08)

個人のお金が国債や預金など比較的安全な資産に向かう傾向が強まっている。欧州の財政危機や円高による景気悪化の懸念から、株式や投資信託といった運用リスクの大きい商品を敬遠。金融機関は投資に慎重な個人マネーをあの手この手で取り込もうと躍起だ。

「国債の償還金をうちの金融商品に振り向かせろ。一番の課題だ」

ある大手銀行の営業担当者は今年初め、上司からこうハッパを掛けられた。しかし、今では「どこの銀行も同じだが、結果は散々」と浮かない顔だ

2006年に発行が始まった個人向けの5年物国債。今年1月、満期で国から元金が支払われる償還期を迎え、12年末までの償還予定額は8兆円強にも上る。現在の利率は0.32%で5年前の半分にも満たず、金利面の魅力が薄れている。このため金融機関は、国債償還でいったん個人に戻ったお金を投資信託など自社の金融商品に誘導する戦略を採っていた。だが、もくろみは外れた。5年物国債の償還があった1、4、7、10月の翌月は、3年物国債の発行額が827億~1166億円に膨らんだ。ほかの月はおおむね500億円程度のため、金融関係者は償還金のうち少なくない額が再び国債の購入に向かったとみる。

期待していた投資信託の販売はさえない。株式などリスク資産で運用する「株式投信」は、10月に新規の購入額が解約・償還額を6カ月ぶりに下回った。世界的な株安が響き、9月まで5カ月連続で運用損益はマイナス。運用成績の悪化で個人の購入意欲がそがれたようだ。

一方、安全志向から現預金は増え続けている。家計の金融資産のうち、現預金は6月末で828兆円と過去最高で、資産全体の5割強を占めた

信託銀行の男性は「今『投資信託を買って』とはいえない。自分も比較的価格が安定している金を買う」と苦笑いする。

金融機関も手をこまねいているわけではない。りそな銀行が5月から売り出した金銭信託「信託のチカラ」は、即売が続く。高格付けの円建て債券に投資。

手数料が不要な上、為替リスクをなくすなどして利回りの向上を目指したのが特徴だ。計130億円の応募のうち1割強が、従来はりそなと取引がない顧客だった。

経営破綻した際、支払い順位が通常の社債より後回しになる代わり、利率は高い「劣後債」にも力を入れる。この秋、三井住友銀行が1900億円、埼玉りそな銀行が500億円、三菱UFJ信託銀行が400億円の個人向け劣後債を発行。年1%超の利率が売りだ。

住友信託銀行調査部の青木美香調査役は「個人マネーがリスク商品購入へ動きだすには時間がかかる。金融機関も工夫が必要だ」と話している。

【所感】

◇日本国内では国債や大手金融機関の劣後債(年1%)が相変わらず売れています。増税論議を見るにつけ景気の先行きに不安を感じる国民の意識が低リスクで少しでも良い条件を選好した結果だと思います。世界に目を転じると、金融機関の要員削減数は減少するどころか増えています。

◇鄧小平氏の改革開放路線のアドバーザーであったリチャード・クー氏は現在欧米が直面している危機は「バブル崩壊後の日本の教訓を生かすべきだ」と指摘しています。処方箋として、積極的な財政出動などの必要性を訴えています。同氏は著作の「サブプライム危機とグローバリゼーションの行方」で、小渕首相による財政出動が日本の危機から脱出することを可能にしたとを高く評価しています。今の中国にはどのような処方箋があるのでしょうか、日本からの中古建設機械の輸出は激減しているようです、厳しい雲行きですね。

◇リチャード・クー氏はこの著作で、日銀の政策会議でいくら竹中平蔵氏が流動性供給を強く訴えても、企業が借入金を返済しているから無理であったと指摘しています。いわゆる「バランスシート不況論」ですね。小渕さんの財政出動の前に何があったか、もう少し詳しく見てみましょう。阪神大震災の復興で景気が上向きそうなときに消費税を上げ景気を冷やしてしまったことが背景にあって、中々財政出動の効果がでなかったのです。

◇小渕氏の財政出動と小泉首相の規制緩和のお陰で経済が上向きかけた2006年、日銀は流動性供給政策を停止し景気を冷やしてしまいました。経済が後退する中、民間企業がキャッシュ・フロー経営を目指して、借入金を減らすことは強い経営体質への改革を意味します。そのお陰で内部留保が増え、リーマン・ショックの際に企業は簡単にリストラの道を選ぶことが無かったのです。

◇その内部留保に課税すべしとの声が政治家の口からでてくることに驚きを超えてあきれたのはつい先年のことでした。この声が聞こえなくなったと思ったら、経団連は消費税増税容認を踏み越え推進しようとしています。経団連のお歴々は団塊の世代が食い逃げしているとの批判に後ろめたいものを感じるとの本音を聞いたことがあります。

◇個々の組織が最善を尽くす、(例えば借入金を返済する)そのことが景気全体を悪くする、これを合成の誤謬(ごびゆう)と言います。かつては、放置することができず戦争に至ったことが往々にしてありました。最近人気が無いケインズ氏の財政出動は戦争を防ぎたいとの動機があったと言われています。

◇日本はデフレ先進国として、合成の誤謬からの脱却法を世界に示すべきではないでしょうか? 夢を具体化するビジョンによってこそ、未来への大胆な投資が可能となります。投資は債権が下がることを見越した空売りのような投機などとは一線を画したものなのです。真の豊かさを心から求めましょう。

12月
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2011/12/09【日本人が“幸福度が低い”と感じる理由】

先月、ブータン国王夫妻が来日し、多くの方が国王の誠実な人柄に好感を覚えたようです。そのブータンは、物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを重視する「国民総幸福量(GNH)」の指標に沿って政策を行っており、「世界一幸せな国」と呼ばれています。

12月6日、日本の内閣府もブータンのGNHを政策に生かしたいと、国民の豊かさを測る新しい「幸福度指標」の試案を発表しました(※)。「幸福度指標」では、「経済社会状況」「心身の健康」「(族や社会との)関係性」の3つを指標の大枠とし、細かく132の指標を数値化し、幸福の物差しとしたいとのことです。指標の中には、「いじめの認知件数」「孤独死への不安」「ひきこもり」「放射線量への不安など水質、大気の質」などネガティブな項目がかなりあり、今後これらの指標がどのような効果をもたらすか注目です。

今までの各種調査結果で、日本は世界から豊かで幸福な国とみられている一方で、日本国民自身は他国に比べて「幸福ではない」と感じているようです。例えば、日本の「人間開発指数(2010年)」は11位、「地球幸福度指数(2007年)」は75位、「国民総幸福度(2006年)」は90位などといった順位です。

では、なぜ日本人の「幸福度」は諸外国に比べて低いのでしょうか。一つは、日本人は悪い国民だとする戦後の自虐史観による教育の影響で、日本人が自虐的になったことではないでしょうか。二つ目は、宗教を公教育から排除したことにより「人の幸福とは何か」を教える根本的なもの欠如してしまったことではないでしょうか。

幸福実現党が掲げる教育政策の中に、「歴史教育の充実」と「徳育の充実」があります。「歴史教育の充実」では、正しい歴史認識に基づく教科書を採択するとともに、自虐史観を払拭し、日本の歴史に誇りと自信が持てることを目指します。「徳育の充実」では、道徳教育、宗教教育を充実し、優れた人格を育てることを目指します。具体的には、世界3大宗教については概略を学ぶべきですし、歴史の偉人教育を積極的に取り入れるべきと考えます。特に二宮尊徳(金次郎)の勤勉の精神、日本発の資本主義の精神を子供たちに教えるべきです。

今の日本は、世界に冠たる技術力、経済力を持ちながら、「自信」が持てない状態です。外国の顔色をうかがってばかりいるような考えを払しょくして、日本が世界の良きリーダーとなる気概を持つべきだと考えます。

※:12月6日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111205-OYT1T00457.htm

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2011/12/09【こんな時に増税はないでしょう!】

◆技術開発センター評価ランク、中国、ハイアール首位堅持、品質重視で販売拡大(日経産業新聞  2011/12/06)

中国の経済政策を舵取りする国家発展改革委員会は中国企業の技術開発センターの開発力の評価ランキングをまとめた。1位に中国家電最大手の海爾集団(ハイアール、山東省)を選び、上位10社のうち国有鉄鋼企業が4社を占めた。一方、パソコン最大手のレノボ・グループ(聯想集団、北京市)などに技術開発を強化するよう警告した。

発改委が「国家認定企業技術開発センター管理規則」に基づき723社の技術力を評価した。具体的には、技術開発センターが投入する開発向け投資額、専門家など開発人員数、申請した特許数、新製品の売上高が全体の売上高に占める比率などが評価材料とされる。

1位は三洋電機の白物家電事業を買収したばかりのハイアール。09年の前回評価に続いて1位を維持した。1984年の創業時から品質を重視する姿勢を打ち出して販売を拡大。白物家電の世界シェア1位まで上り詰めた。すべての項目で評価が高かった。

2位は太原鋼鉄(山西省)。特殊鋼などに強く中国が力を入れる宇宙船などにも素材を提供するという。中国の粗鋼生産は世界最大で、その生産力をベースにして開発投資を拡大しており、武漢鋼鉄(湖北省)、首鋼総公司(北京市)、宝鋼集団(上海市)も上位10社に入った。

3位は機械大手の中信重工機械(河南省)。中国政府系の大型国有企業グループ、中国中信集団(CITIC)が93年に買収し、開発資金を投入。油圧を使った大型の産業機械を手掛けており、世界最大の鍛造装置などを開発したという。

5位は民営の自動車部品最大手で、電気自動車向け部品に力を入れる万向集団(浙江省)。6位の保定天威集団(河北省)は人民解放軍系の中国兵器装備集団の傘下企業で電力設備を手掛ける。7位の天津渤海化工集団は化学品の開発力が評価されたとみられる。

一方、評価点数が65点以下の企業44社には警告を与え、技術開発投資の増大や特許申請などを増やすよう指導した。2回連続で60~65点未満となった場合は、機械購入などにかかわる税制優遇や政府の財政補てんなどの補助を得られなくなる仕組みなだけに、企業のコスト競争力を左右する恐れがある。

警告対象企業にはレノボのほか、エアコン最大手の珠海格力電器(広東省)、風力発電装置大手の新疆金風科技(ゴールドウインド)、ソフト大手の用友軟件(北京市)などの有名企業も含まれる。警告を受けた企業の幹部は「評価には納得できない部分もあるが、とにかく改善を進めたい」と話していた。

◆三洋対策2億円、鳥取県が60億円、追加補正予算案(日本経済新聞 2011/12/01)

鳥取県は30日、国の第3次補正予算成立を受け、県議会に提案中の2011年度11月補正予算について、約60億円増額する追加補正案をまとめ、議会側に伝えた。このうち三洋電機の家電子会社の再編による離職者対策についてさらに約2億円を積み増す方針で、当初提出分と合わせると11月補正全体のうち約35億円を占める。県は今後、追加補正案を議会側と詰めたうえで、早ければ週内にも追加提出する。

追加補正案では、三洋電機の家電子会社、三洋電機コンシューマエレクトロニクス(三洋CE)の再編に伴って懸念される大量離職に対応するため、緊急雇用創出事業に約1億円を追加。試験的に雇用した企業に助成金を出す「重点分野職場体験型雇用」の対象をさらに100人増やし、計300人とする。

中高年層の離職が見込まれることから、中高年者就業支援事業(100万円)として「ミドル・シニア仕事ぷらざ鳥取」の求人開拓員を増員し、3人体制とする。両事業を年度をまたいで円滑に進めるため、12年度分の事業費について債務負担行為として約2億円を盛り込む。

こうした事業の財源となる基金に1億3000万円を追加。追加補正を含めた11月補正総額は167億円規模となり、補正後の予算は3590億円規模に膨らむ。

◆パナソニック、リチウムイオン電池、世界首位奪還、7~9月(日経産業新聞  2011/12/05)

サムスンを僅差でかわす  安値攻勢対抗へ中国生産

スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やノートパソコンに使われるリチウムイオン電池で、日韓のメーカーがつばぜり合いを演じている。2011年7~9月期には三洋電機を含めたパナソニックグループが世界首位に返り咲いた。ただ、サムスングループのサムスンSDIなど韓国勢は、半導体や液晶パネルと同様にウォン安をテコに安値攻勢をかけており、当面は激しい競争が続きそうだ。

調査会社のテクノ・システム・リサーチ(TSR、東京・千代田)によると、7~9月期の出荷実績で、パナソニックグループが24・0%と、サムスンSDIを0・3ポイント差で抜いて、1位に返り咲いた。

東日本大震災で、日立化成工業など電池の部材メーカーや納入先メーカーの工場が被災し、サプライチェーン(供給網)が混乱。韓国勢は「4~6月期は電池の入手難に不安を抱いた製品メーカーに安値を提示し、一気にシェアを引き上げたようだ」(TSRの山本連三マーケティングアナリスト)。7~9月期は震災後の混乱も収まり、日本勢が挽回した格好だ。

ただ、為替の影響は大きく、長引く円高ウォン安で不利な競争条件にさらされ、パナソニックではリチウムイオン電池事業の採算も悪化している。コスト構造の変革を進めるため、これまで競争力を支えてきた国内工場の再編に乗り出した。

子会社の三洋電機を含め国内に8つあったリチウムイオン電池工場を12年度末までに4カ所に集約。10年に稼働させた旗艦拠点の住之江工場(大阪市)で予定していた増産投資も見送り、生産の軸足を中国に移す計画だ

中国では江蘇省蘇州市で12年春をメドに新工場を完成させる。既存の工場と合わせて、中国生産比率を現在の1~2割から3年後にも5割に高める。

日本勢は、高性能な材料を提供できる国産の材料や部品を使い、二人三脚で市場を開拓してきた。電気の出力を高めたり安全性を確保したりといった性能を満たしてくれたからだ。しかし、ここにきて部材も含めたコストの見直しが不可避となった。パナソニックが中国生産を拡大する狙いもここにある。

中国には、豊富な資源を背景に、リチウムイオン電池の主要材料である負極や正極、電解液などを手がける企業が100社以上あるとされ、「性能も年々向上している」(大手証券アナリスト)という。中国では安価な鉄を正極の主原料にしたリチウムイオン電池の開発も進んでいる。

負極や正極はリチウムイオン電池のケースにつめる材料の大部分を占めるためコストを左右する。サムスンSDIやLG化学など韓国勢は、こうした中国メーカーから調達したり、傘下の化学メーカーで材料を内製したりして、一足先に手を打っている。パナソニックは韓国勢と同様、中国で安価な部材を調達し、製造コストを3割程度下げる狙いだ。

高い技術力を持つとされる日本勢だが、「スマホやパソコンに使う民生用では技術的な差は年々縮まってきている」(TSRの山本氏)。自動車用や住宅向けの蓄電システム用など新しい市場を開拓しつつ、コスト削減を進めることで薄型テレビや半導体の二の舞いを回避できるか。パナソニックだけでなく、日本の電池業界の底力が試されている。(市嶋洋平、生川暁)

【所感]】

パナソニック社がソーラーの開発拠点を尼崎ではなくマレーシアに移すことを決定したことは既にご紹介しました。中国ではパナソニックの子会社である三洋電機の家電部門を買収したハイアールが技術力と品質で高い評価を得る一方、三洋電機家電部門の生産拠点を抱えている鳥取県は雇用対策として補正予算を組んで備えようとしています。産業構造の小さな断面かもしれませんが、目に入った記事から、糸をたぐりよせるように関連する記事を眺めてみると、今起きている大きな変化は正に構造的な改革であることが分かります。規格大量生産型の産業は規模を維持するために消耗戦を続けざるを得ません。次なる産業基盤は優れた技術基盤と資本の厚みを生かしたメガエンジニアリングなどの未来型産業になると信じています。世界に貢献する先端技術により、圧倒的な競争力を実現しこの状況から抜け出さなければなりません。

税と社会保障の一体改革を旗頭になんとしても消費税増税に突き進む野田政権にレッドカードを突きつけましょう!こんな時に増税はないでしょう!

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ご挨拶

愛するこの国のために

私は、この日本を、この兵庫県を愛しています。
現在、日本が抱える深刻な経済不況、国防の危機、教育の没落には目に余るものがあります。「この国の繁栄と安全、子供たちの未来を守りたい」その一心で、政治家を志しました。「幸福実現党」には、保守政党としての政策と、未来をつくる「チャレンジ精神」があります。皆様のご支援を心からお願い申し上げます。
高木よしあき

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