Archive for 2月, 2012

2012/02/29【景気回復は税収増につながる。今こそ法人税の削減を】

2月27日、日本唯一のDRAMメーカーであるエルピーダメモリが、会社更生法の適用を申請しました。

既に300億円もの公的資金が投じられている中での、今回のエルピーダメモリの破綻の要因は、半導体価格の下落、円高、震災など様々ありますが、かつて世界を席巻した「日の丸半導体」の凋落ぶりを浮き彫りにした形です。

DRAMと同じように、かつて世界を席巻した日本製品の中には、輝きを失ったものが多くあります。

こうした状況を打開する一つの方法として、国際競争力を強化するために、日本の法人税を削減する必要があります。

近年、欧州各国やアジア諸国では国際競争力強化に向けた法人税率の引き下げが相次いでおり、去る22日には、米国のオバマ政権が「法人税改革案」を発表しました(※)。

現在の米国の最高税率は35%であり、これを28%に引き下げる方針とのことです。

また、欧州では、2008年にドイツが約39%から約30%、イギリスが30%から28%、2010年には再びドイツが29.4%へと法人実効税率を引き下げています。

この流れは、中国、韓国、台湾などでも見られます。

一方、日本はその流れに取り残され、世界平均と比較して10~15%高い水準で高止まりしています。

このままでは、国際競争力を失うばかりか、産業の空洞化を招きます。

儲かっている企業から取れるだけ取ろうとする「格差是正」や「搾取されたものを取り戻す」といった左翼的・労働組合的な発想では「国富」を減らすだけです。

法人税の削減は、設備投資や雇用の拡大をもたらし、中長期的にはGDPを押し上げる効果があり、景気の回復は税収の拡大にも繋がります。

今こそ、法人税の「半減」を断行すべきではないでしょうか。

※:2月23日付時事通信http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120223-00000010-jij-int

2012/02/27【シリアの惨状に、日本はもっと関心を寄せるべき】

今、世界で何が起こっているのかを知るには、日本のマスコミの報道だけでは十分ではありません。

CNNなどの海外向けのサイトのみならず、欧米の主要なマスコミの国内向けのサイトであっても、国際情勢に関する記事は、日本に比べればたいへん多いと言えます。

これは、裏を返せば日本人が国際情勢にあまり関心が無いことを意味しているとも言えます。

去る2月22日、シリア中西部のホムスで、シリア政府軍の砲撃により、英国のサンデータイムスの女性戦場記者マリー・コルビン氏を含む60名が死亡しました。

欧米のマスコミは、このニュースを大々的に報じ、彼女の死を悼んでいます。

チェニジアで始まった「アラブの春」の流れはシリアにも及びましたが、シリアのアサド政権は軍事力で徹底的に民主化運動を弾圧し続けており、シリアの反体制派でつくる地域調整委員会(LCC)によると、これまでの死者は9千人に迫るとのことです。

コルビン記者は亡くなる前日、CNNのニュースで、「シリア軍は寒さと飢えに苦しむ民間人を砲撃している」と伝えるとともに、たくさんの子供たちが犠牲になっていると話し「この子の姿が人々を動かし、ホムスで毎日人が殺されているのになぜ誰も止めようとしないのか、考えさせてくれるかもしれない」と訴え、ホムスの惨状を伝えていました。

シリア政府は、医師団など外国からの援助を受け入れていません。

その上、シリア政府軍は「いかなるジャーナリストも、シリアの土を一歩踏んだ時、殺す」と宣言しており、実際に、シリア政府軍は、コルビン記者が滞在していた、反体制派が提供した建物を狙って砲撃したと伝えられています。

こうしたシリアで起こっている弾圧に対して、世界中から批判の声があがっています。

しかし、国連安保理では、2度にわたり対シリア非難決議案が、中国とロシアの反対により否決されており、国連安保理は機能していない状況です。

シリアはイスラム原理主義勢力を援助しており、現政権の崩壊は中東地域全体の不安定化をもたらすとの危惧もありますが、中東の自由化・民主化の流れを止めるべきではありません。

中東は、イランの核開発問題など、予断を許さない状況が続いており、その状況如何によっては、日本への影響も大きいことを知るべきです。

国内政局に比して中東情勢をあまり伝えない日本のマスコミの報道姿勢にも問題がありますが、日本は、もっと世界に関心を寄せて、世界のリーダーとして、世界の平和と繁栄に貢献すべきです。

2012/02/26【TPP参加で“知的財産侵害大国”中国を包囲】

農業や医療分野を中心に、未だに反対の声の多い日本のTPP参加議論ですが、2月18日付の日本経済新聞に「『TPPおばけ』の真意が徐々に判明」と題して、TPP参加にまつわる誤解が改めて掲載されていましたので以下に抜粋を記します。

・混合診療解禁・単純労働者受け入れを求められる

→ 米国が「要求していない」と否定

・関税撤廃の例外が認められず国内農業が壊滅

→ 交渉次第で例外が認められる可能性

・7月にも妥結。ルール作りに加わるには手遅れ

→ 早期妥結は困難。日本に時間的な余裕も

などです。私たち幸福実現党は、TPP参加を通じ、より一層の貿易の自由化を推し進め、もう一段の経済成長を成し遂げるために、基本的にはTPPに参加すべきと考えています。

今回は知的財産権の観点からTPPの効用を考えてみます。今、世界では、著作権や特許などを侵害した違法な音楽CDやDVD、模造品などが出回っていることが問題となっています。

米国は、知的財産によって多くの利益を得ていることは知られていますが、日本にも特許や商標などが世界的なブランドとなっているものが少なくなく、知的財産権保護とその戦略が重要となっています。実際、財務省が公表している国際収支統計におけるサービス収支は、2011年(速報値)では1.6兆円の赤字ですが、2003年から特許使用料は黒字化しており、2011年は7878億円と最大の黒字を計上しています。

一方で、中国、ベトナム、ブルネイなどが知的財産権侵害大国として知られています。このうち、ブルネイとベトナムはTPP参加国なのですが、まずはこの両国に知的財産権を守るように仕向けることにより、最終的にはTPP参加国ではない「世界最大の知的財産権侵害大国」中国を包囲することが可能となります。

つまり、TPPを通じて海賊版の取り締まりや特許・著作権侵害を強化することは、日本企業を守ることにつながるのです。日本は、海外での知的財産保護により積極的に取り組むべきであり、特に中国に対しては一層取締りを強化するように働きかけなければなりません。そして、TPP参加を通じて、米国任せではなく、知的財産部門の強化と人材育成を進めるべきです。

2012/02/24【中国による土地取得には注意が必要】

日本には中国大使館の下部組織である中国総領事館が6つあり、その内の1つが新潟市にあります。昨年、その新潟市にある中国総領事館が、小学校の跡地に移転する計画が持ち上がりましたが、地元の反対で中止となりました。

しかし、その新潟市にある中国総領事館が、総領事館の業務とおおよそ関係があると思えないような広大な土地を、新たに取得していたことがわかりました。以下に、2月23日付のZAKZAKの記事(※1)を引用します。

【以下引用】

「中国、新潟市内に“広大な土地”取得!目的はなんだ?」

中国が新総領事館建設の名目で、新潟市内に国内最大級、東京ドームよりも広い土地を取得していたことが分かった。2010年に浮上した市有地の売却問題では、新潟市民による反対運動が盛り上がって中止に追い込まれたが、今回は民有地のためか反対派も知らないうちに契約が締結されていたという。中国は何を狙っているのか。

「登記簿を調べてみたが、該当するものが見つからない。ただ、中国側が広大な土地を取得したことは間違いない」

反対運動を展開している新潟市の山田洋子市議(無所属)はこう語る。

外務省儀典官室が作成した「在新潟中国総領事館の土地取得」という資料にも「平成23(11)年12月 中国側は民有地購入の契約を締結(約1万5000平方メートル)した由」とある。この面積は、東京ドームのグラウンド(1万3000平方メートル)よりも広い。

在新潟中国総領事館は10年4月、新潟市内の貸しビル(総床面積約1400平方メートル)に開設された。直後から、市立小学校跡地などの売却計画が持ち上がったが、市民から反対運動が起こった。

昨年3月の新潟市議会で「売却反対」請願が採択され、小学校跡地売却計画は頓挫したが、その後、中国側は民有地取得に方向転換。昨年末、中国側はこっそりと土地購入契約を結んでいたのだ。

在新潟中国総領事館に土地購入について問い合わせると、担当者は「それに関し、お伝えできることはない」と答えた。(以下略)

【以上引用】

中国総領事館側は、住民感情を無視する形で、水面下で土地取得を行っていたようです。その目的は一体何か、穿った見方をすれば、日本を取り込むための長期的な戦略の一環ではないでしょうか。中国は、今年に入っても、北朝鮮の日本海側に面した羅津(ラジン)港で、新たに建設される大規模な埠頭の使用権を確保したと報じられています(※2)。この港を軍港として利用すれば、中国海軍は、対馬海峡を封鎖されても、日本海で行動することが可能となります。一義的には、新たに有望となった北極海航路の確保など貿易が目的と思われますが、軍事利用すれば、日本の日本海側に対しても、中国海軍のプレゼンスが高まることになります。そして、新潟市での土地取得は、その延長線上にある「日本への進駐」への布石かもしれません。

中国のインターネット上では、「日本自治区」や「日本省」などの言葉が躍っていますが、覇権主義的な傾向を露わにする中国に対し、日本はあらゆる可能性を想定して中長期的な防衛戦略を立てておく必要があります。おそらく、一度取得されてしまった土地を取り戻すことは簡単ではないでしょう。私たち国民も、こうした中国の動きにもっと注意を払うべきですし、日本のマスコミも中国に懐柔されることなく、こうした今回の土地取得をきちんと報道すべきです。

※1:http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20120223/frn1202231539003-n1.htm

※2:2月155日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120215/chn12021514400002-n1.htm

2012/02/23【竹島の問題で日本人の国家感を捻じ曲げてきた日教組】

2月22日は「竹島の日」です。

これは、島根県が条例で定めたもので、1905年2月22日に島根県が竹島の所属所管を明らかにする告示を行ったことに由来します。

日本の領土である竹島は、現在、韓国に不法占拠されています。

韓国は、日本に主権が回復するドサクサに紛れて、1952年に国際法に反して「李承晩ライン」を一方的に設定し、竹島を自国に取り込んでしまいました。

それ以来、韓国は竹島の実効支配を強めると同時に、そもそも韓国領ではなかった竹島の問題を日本の植民地支配の象徴であるかのように内外に喧伝しています。

竹島は、歴史的に見ても、国際法に照らしても、わが国固有の領土であることは明らかであり、韓国側の主張の正当性はありません。

事実、日本が、竹島の問題を国際司法裁判所に委ねようとしても、韓国側は拒否しています。

更に、日本の主権回復時に日本の領域を決める際、韓国政府は、米国に対し、竹島が韓国の領土であることを認めるよう文書を送りましたが、米国は「ドク島、または竹島ないしリアンクール岩として知られる島に関しては、この通常無人である岩島は、我々の情報によれば朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく、1905年頃から日本の島根県隠岐島支庁の管轄下にある。この島は、かつて朝鮮によって領有権の主張がなされたとは見られない」と回答しているのです。

一方で、日本においては、竹島のことをあまり理解していない人がいるようです。これは、竹島をあまり熱心に取り上げてこなかった日本の教育にも問題があります。

昨年の10月には、東京都教職員組合が、中学校教科書採択にあたり教員向けの資料で、韓国が領土権を主張している竹島について「日本領と言える歴史的な根拠はない」と、日本政府の見解を否定しています。

来年度に採択された地理分野の4社の教科書が、竹島は日本固有の領土であることを記述しているのに対して、その資料は「もし、この記述通り『竹島は日本固有の領土』『韓国が不法に占拠』という政府の一方的な見解を学校で教えることになれば、『感情的なナショナリズム』を子供たちに植えつけることにもなりかねない」として、「竹島は、『日本固有の領土』と言える歴史的な根拠はない」と断定しています。

領土は国家の存立基盤です。領土が無ければ国家も存在しないのです。

政府・外務省の公式見解は、「竹島は日本固有の領土」であり、教科書にその旨を載せて教えることは日本人として当然のことです。

日教組およびその下部組織が左翼教育を戦後六十数年にわたって続けた結果、日本人は国家観を捻じ曲げられてしまいました。

こうした現状から、教育の場でも「竹島は日本の領土である」ことをしっかりと教える必要があると同時に、日本政府は、歴史的にも国際法的にも根拠の無い、韓国による竹島の不法占拠に対して、毅然たる態度で抗議し、竹島の主権の早期回復を目指すべきです。

2012/02/22【社会保障を維持するために消費税増税は必要か】

社会保障と税の一体改革大綱を閣議決定したにもかかわらず、与党内で消費税増税に反対する声が収まらない状況が続いていますが、各紙の世論調査でも政府の消費税増税案に「反対」と答える割合が多い状況が続いています。

日本経済新聞が2月17~19日に行った世論調査では、消費税増税に関する政府案に「反対49%」「賛成40%」という結果が出ました。

また、共同通信が同じく18、19日に行った世論調査では、政府が閣議決定した社会保障と税の一体改革大綱に基づき消費税率を引き上げることには「どちらかといえば」を含めた「賛成が計48.3%」、「反対が計50.6%」という結果が出ています(※1)。

ただ、社会保障制度を維持するために消費増税そのものは「必要」と回答した割合が多くなっていることから、「社会保障を維持するために消費税増税はやむを得ないが、現状のままでは政府案を受け入れがたい」という世論のようです。

しかし、繰り返し申し上げますが、増税をしても「税収」が増えないことは、過去の例からも明らかです。

消費税導入時や消費税を5%に上げた時も、直後は税収が増えたこともありますが、その後は税収が減り、財政が悪化しています。

社会保障制度の在り方を根本的に見直すことや、行政の無駄を徹底的に省く必要があるのはもちろんですが、社会保障費の財源を確保するのなら、まずは「経済成長による税収増」を目指すべきです。

こうした中で、野田政権の増税路線を阻止すべく具体的な抗議行動を起こすための市民団体「減税で子供の明るい未来をつくる会」が発足しました。

2月24日、少し遠いのですが、東京で第1回シンポジウム「増税は必要ない!!」が開催されます(※2)。

野田首相や財務省が展開する「増税必要論」が全て大ウソ、詐欺であることが緻密なデータで次々と露呈される予定です。

興味のある方は是非、参加しては如何でしょうか。

※1:2月19日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120219/stt12021918510002-n1.htm

※2:http://happinessletter.blog111.fc2.com/blog-entry-804.html

2012/02/21【“マイナンバー” 国家は何の権限で国民の私有財産を把握することが許されるのか】

2月14日、政府は共通番号制度「マイナンバー」を導入するための「個人識別番号法案」を閣議決定しました。

この共通番号制度は、昨年11月の政府の世論調査で、8割以上が制度の内容を「知らない」としているものですが、簡単に言うとマイナンバーは「国民一人一人に番号を付けて納税記録や社会保障情報を管理するためのもの」です。

マスコミ各社は、おおむね共通番号制度の導入に賛成の論調です。

確かに、脱税の防止や行政手続きの合理化など、行政にとってメリットがあるものです。

しかし、共通番号制度は、機能としては「国民総背番号制」であり、全国民のあらゆる履歴が政府の管理下におかれるものです。

つまり、給与や株の売買など国民のあらゆるお金の出入りを、国家が把握することを意味します。これは、「重税国家」や「国家社会主義」への道そのものです。

政府は、この共通番号制度を導入するために、消費税増税時の低所得者対策として「給付付き税額控除」を導入する前提としていますし、サラリーマンの必要経費を大幅に認める「特定支出控除」の支出項目を増やす、などと国民を甘い言葉で誘っています。

そもそも、民主党は、共通番号制度の元となった「住民基本台帳ネットワーク」の導入に、「個人情報は国家管理されるものではない」と猛反対していました。

こうした、政権を取ってしまえば、手のひらを返したように、次々と国民との約束を反故にする民主党は許せません。

国税通則法第16条によれば、日本の納税方式は原則として、申告納税制度です。

これは、納付すべき税額が納税者自身の申告により確定することを原則とする制度です。こうしたことも含め、国家は何の権限で、国民の私有財産を把握することが許されるのか、考えるべきです。

2012/02/20【中国の次期最高指導者の訪米に、弱腰のオバマ大統領】

2月18日、中国の次の最高指導者ともくされる習近平国家副主席が訪米を終えました。

今回の習氏の訪米は、共和党の大統領予備選の真只中ということもあり、米国内のマスコミでの扱いは必ずしも高くありませんでしたが、米国が中国の人権問題と覇権主義にどれだけ厳しく迫れるかが注目されました。

最近、中国は国内の人権・民主化活動家や少数民族への弾圧を強めています。

2月初めには、中国の著名作家である余傑氏が米国で政治亡命を申請するなど、昨年から政府に批判的な知識人の国外脱出が相次いでおり、反体制派著名人を海外に追い出すことが中国政府の方針とされています。

また、中国国内では、些細な理由で「国家政権転覆罪」懲役刑を受ける民主活動家が増えています。

更に、チベット僧らが中国政府に抗議するために焼身自殺を図るケースが過去11カ月間にわかっているだけで19件発生しています。

1月末には、四川省でチベット族の住民らがデモを行い、治安部隊と衝突し、治安部隊の発砲でデモ参加者7人が死亡、数十人が負傷したといいます。

こうした中での習氏の訪米でしたが、14日の首脳会談ではオバマ大統領が、「全ての人々の権利を認識することの重要性を引き続き強調していく」と述べ、人権問題の改善を求めました。

中国の覇権主義に対しては、同大統領は、「平和的な台頭を歓迎する」「力と繁栄の拡大は責任の拡大をもたらす」と述べるにとどまりました。

これに対し、習氏はその場では明確に答えませんでしたが、その後の講演で人権問題について「米中両国の国情に合った発展の道を選ぶ」と開き直り、対外的な拡張については「台湾の独立に実際の行動で反対するよう希望する」と、逆に米国を牽制しました。

こうしたオバマ大統領の対中姿勢に対しては、米国内で共和党を中心に弱腰との批判が出ていますが、日本の民主党政権の対中姿勢に比べれば、最低限の注文はしています。

民主党政権は中国に対して相変わらずの朝貢外交です。

日本政府は、中国の人権問題には懸念を示すと同時に積極的に改善を促すべきです。また、中国軍事拡張に対しても、日本国内を標的とした核ミサイルの撤去を求めるとともに、効果的で有効な防衛隊体制の構築を怠るべきではありません。

2012/02/19【枝野氏による東電の国有化は“国家社会主義”への道】

2月13日、枝野経済産業相は、東京電力の西沢社長と会談し、東京電力を実質的に国有化したい意向を伝えました。

枝野氏は、「今回の事故の責任は一義的には東電にある」、「まず東電のリストラを徹底し、負債にあてる原資を最大限にひねり出す必要がある」、「株式の価値はゼロにする」、「金融機関にも一定の債権放棄を求める」といった考えのもと国有化を迫っているようです。

しかし、これはまさに「国家社会主義」のやり方です。原子力損害賠償法には、事業者は「異常に巨大な天災地変による原子力損害」については免責される、と明記されているにもかかわらず、この免責条項について政府から何の説明もなされていません。そもそも、福島原発事故の一義的な責任は、国策で原発を押し進めてきた政府にあります。こうした議論を経ることなく、欺瞞に近い論法で東京電力の国有化を進め、政府機能の肥大化を目論むことは許せません。

同じく13日に、枝野氏の国有化の意向を受けて、経団連の米倉弘昌会長が記者会見で、「国有化というのはとんでもない勘違いをしている」、「国有化してきちんとした経営を行った企業は見たことがない」と発言しました(※)が、まさにその通りです。「国家が民間よりうまく企業経営をすることができる」との考えがまかり通るのであれば、それが社会主義なのです。

例を挙げるまでもなく、民間企業に比べて国有企業に収益感覚がないことは明らかです。東京電力が国有化されれば、原発の代わりに高コストの代替エネルギーに頼り、更なる税金の投入と、電気料金の値上げが予想されます。そもそも、国有企業による電力料金の値上げは増税といえます。このように一段と国民の負担が増えるのです。

東京電力に責任が全くないとは思いませんが、枝野氏は、正義の仮面をかぶって東京電力を悪者に仕立て上げ、国民や被災者の目をそちらに引きつけて、なりふりかまわず国有化しようとしています。こうした、日本を国家社会主義へ導こうとする目論見は阻止しなければなりません。

※:2月14日読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120213-OYT1T00945.htm

2012/02/17【財務省の“統計のトリック”には注意が必要】

少し前になりますが、2月3日、財務省は、租税負担率と社会保障負担率を合計した割合を示す「国民負担率」は2012年度に39.9%になる見通しだと発表しました(※1)。

この国民負担率は、政府が増税の根拠を示す際に「国際的にみて日本は国民負担率が低いから、まだ増税の余地がある」という論法でよく用いられるものです。財務省のホームページ(※2)では「国民負担率の国際比較」と題し、国際比較のグラフと共に「日本の国民負担率は、主要先進国と比べると低い水準にあります」と説明しています。このグラフによれば、国民負担率は、日本38.8%、米国32.5%、英国46.8%、ドイツ52.0%、スウェーデン59.0%、フランス61.1%となっており、確かに、日本は米国に次いで低い値です。

しかし、ここには「統計のトリック」があります。そのトリックの一つは、租税負担と社会保障負担の合計の「国民所得」に対する割合を「国民負担率」としていることです。国際標準では「国民負担率」は「国民所得に対する割合」ではなく、「GDPに対する割合」が用いられています。「対国民所得比」を用いると、分母に間接税が含まれないため、間接税の割合が高い欧米の国は相対的に負担率が高く、日本は相対的に負担率が低く見えるのです。実際に「対GDP比」の「国民負担率」で見ると、日本28.1%、米国26.4%、英国37.3%、ドイツ39.3%、スウェーデン43.7%、フランス45.2%となり、日本と欧米の差は縮まります。

二つめは、税金負担と社会保障負担に財政赤字額を加えた割合である「潜在的国民負担率」(対GDP比)を見せていない点です。「将来の税金」とも言える財政赤字を加えた「潜在的国民負担率」で比較すると、日本36.2%、米国32.3%英国42.1%、ドイツ39.3%、スウェーデン43.7%、フランス48.5%となり、日本と欧米との差は更に縮まります。

このように財務省は、「統計のトリック」を駆使して、世論を「増税やむなし」へと導こうとしています。増税に関して政府の発表を鵜呑みにしてはいけないことがわかります。

※1:2月3日付朝日新聞http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201202030147.html

※2:http://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei/03.htm#034