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2019/05/13【農業を未来産業とするには】

 G20の農業担当閣僚会合が開催され、人口増加に対応するための農業の生産性向上などを盛り込んだ閣僚宣言を採択しました。
 

 今回の会合について日本国内では、福島県産農産物の輸入規制撤廃について如何に理解を得られるかに注目が集まっていましたが、世界では、増え突ける人口に対して如何に食料を安定供給できるかが課題となっていたので、日本と世界とでは少し温度差があったようです。
 

 日本では、農業の就労人口の減少とともに、農家の高齢化が課題となっており、農業に対する世界の期待に比して、日本では農業が斜陽産業のように思われている一面もあります。
 

 しかし、国連の報告では世界中の8億人以上が飢餓に直面しているとされ、この問題を解決するために農業に対する期待は大きいと言えます。
 

 特に、日本の農業の技術水準は高く、高品質な作物を高い効率で生産することができます。

 また、JICAなどが農業技術を途上国に教えることで、その国の農業の発展に寄与し高い評価を得ています。
 

 TPPなど自由貿易の拡大で、日本の農業の衰退が危惧されていますが、海外に目を向けると日本の農業には高い潜在能力があるのです。

 こうした日本の農業の潜在能力をもっと引き出すためには、農業分野にある多くの規制を撤廃する必要があります。

 自由な環境のもとで民間の力を最大限に引き出せば、日本の農業は世界に通用するはずです。

 世界の事情を鑑みれば、農業が未来産業となることは明らかです。

 野党の中からは、農業の個別補償制度を復活させたいという声も聞こえますが、そうした従来の延長上のバラマキ政策では世界に通用する日本の農業は育たないと考えます。