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2019/02/04【調査結果による世論誘導を念頭に】

 厚生労働省の統計不正問題で、野党側が実質賃金の伸び率を独自に試算したところ、昨年はほとんどの月でマイナスだったとのことです。
 

 政府は、実質賃金の増加をアベノミクスの成果の一つとして挙げていたので、試算が事実なら、アベノミクスが限界に来ていることは否めないことになります。
 

 ただ、実質賃金の算出には、統計対象となる事業所の抽出法など、幾通りもの計算方法があり、どの方法が実態をより正確に反映することができるのか分かり辛い面があります。
 

 ですから、賃金の伸びを大きく見せたい政権側と、できるだけ小さく見せたい野党側とでは、どちらの計算方法を採用するかによって、統計結果を如何様にでも操作できるということが伺えます。
 

 そして似たようなことが他にもあります。

 それはマスコミ各社が行う世論調査です。

 理論的には、同じ調査項目であれば、同じ調査結果が出るはずです。
 

 しかし、例えば政党の支持率では、保守系のマスコミが行う調査結果は、革新系のマスコミが行う調査結果より、保守系の政党が高く出る傾向がありまし、革新系の政党では逆の傾向があります。

 これは、選挙前に行われる獲得議席数の予測でも同様です。
 

 つまり、調査結果には、大まかな傾向は各社とも似ているかもしませんが、調査の実施主体の思惑がある程度反映されるということを示しています。
 

 こうしたことから、統計調査というものは、独裁国家によるものほど露骨ではないにしろ、ある程度、世論を誘導できる要素を含んでいるということを念頭に置いて接する必要があるということが分かります。