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2018/08/10【‟最後の被爆地”はどこなのか?】

 長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に初めて参列した国連のグテーレス事務総長は、長崎を最後の被爆地にするよう呼びかけました。

 確かに、戦争による被爆地は長崎が最後かもしれませんが、核実験による大規模な被爆被害は、長崎以降も世界各地で確認されています。

 
 中でも深刻なのは、中国による核実験です。

 中国は、侵略して自治区としたウイグルなどで核実験を繰り返し、周辺住民が大量に被爆しました。

 中国による大気圏内核実験で、厳密な汚染対策が施されているはずもなく、その被害規模は、長崎の原爆被害を越えていると言われています。

 また、核実験に伴い発生した大量の核汚染物質を、同じく侵略して自治区としたチベットに持ち込んで廃棄したと見られているのです。
 

 中国は、第二次世界大戦後、ウイグルやチベットの他に内モンゴルといった軍事的に弱小な国を次々と侵略し、そうした国々で危険な核実験を行ってきたのです。
 

 しかし、中国政府はそうした事実を認めておらず、被爆した大勢の人たちは、健康被害を訴えることさえ許されていないのです。
 

 ですから、核爆発による健康被害の悲惨さや恐ろしさを知っている日本だからこそ、中国の核被害の実態を調査するように全世界に呼び掛けるべきであると考えます。

 このような実態を見る限り、厳密な意味で、最後の被爆地が長崎であるとは言い切れないのではないでしょうか。