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2018/07/19【沖縄の防衛をどうやって強化するか】

 沖縄の那覇空港で、着陸した自衛隊機がパンクにより立ち往生し、滑走路が1時間40分余りに渡って閉鎖され、40便以上の民間機に遅延や目的地の変更が生じました。

 自衛隊機など軍用機は、安全を軽視して設計されている訳ではありませんが、民間の旅客機に比べると、割り切った設計を取り入れている場合がありますし、任務の性格上、過酷な条件下で運用されることも多いため、どうしても事故をゼロにすることは難しいのかもしれません。
 

 特に、那覇空港は、観光客などの増加と共に民間機の離発着回数が増えているところに、中国軍の侵出に対応するために、共用する自衛隊那覇基地に戦闘機部隊などが増強され自衛隊機の離発着回数も増えています。

 にもかかわらず、現在、滑走路は1本しかないため、混雑に拍車が掛かっています。
 

 現在、那覇空港では沖合を埋め立てて2本目の滑走路を建設していますが、滑走路の数が2本になったとしても、運用上の理由により単純に離発着回数が2倍になるという訳にはいきません。

 こうした状況に対して、左翼勢力などから、那覇空港の軍民共用の限界を指摘する声が上がっています。

 その打開策としては那覇空港とは別に民間空港か自衛隊基地を造るということになりますが、現実的には実現が難しいので、「限界の指摘」とは暗に「自衛隊出ていけ」と言っているようなものです。

 しかし、那覇基地が無くなれば、沖縄をはじめとした南西諸島の防空は、事実上、行えなくなります。

 頼みの綱は、在沖縄米軍と言うことになり、それは国防を他国に委ねるということに他なりませんし、時の米国政府の考え方次第では、沖縄が一党独裁国家である中国の勢力下には入ってしまうことにも繋がりかねないのです。

 自衛隊の那覇基地は、南西諸島唯一の固定翼機を運用する基地であり、国防の要です。

 中国の脅威を踏まえれば、むしろ沖縄方面で自衛隊を如何にして増強するかということを考えねばならないのではないでしょうか。