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2018/02/14【人工島軍事化でなぜペナルティを課されない?】

 中国が南シナ海の環礁を埋め立てて造成した人工島は、国際社会が考えていた以上に、強力な軍事施設に変貌していたことが分かりました。

 7つの環礁には、滑走路や格納庫、港湾施設に兵舎などの存在が確認され、特筆すべきはレーダーなどの監視施設の多さです。
 

 これらからは、周辺海域を自らのコントロール下に置きたいという中国の強固な意志が見て取れます。

 しかし、人工島としては巨大とは言え、人間が生活する自然にできた島に比べれば非常に狭く、地理的な作戦選択肢の限られた人工島は、守るに難く攻めるに易い場所と言えます。

 これは、先の大戦で旧日本軍が太平洋の島々を不沈空母のごとく要塞化したものの、補給がままならない中で、連合国に一方的に殲滅攻撃され、多くの島で玉砕を含む大敗を喫したことからも分かります。

 ただ、軍事的に太刀打ちできない周辺のASEAN諸国にとっては、要塞化された中国の人工島は大きな脅威です。

 こうした人工島の造成や周辺を自身の管轄海域だとする中国の主張は、明らかに国際法に反しています。

 しかも、中国の習近平主席は人工島を軍事化しないと米国で述べていたわけですから、一国のリーダーが平気で嘘をついたことになります。

 にもかかわらず、中国は実質的に何ら制裁を受けていません。

 国際社会は、中国の野望を正しく認識し、中国に何らかのペナルティを課すべきではないでしょうか。

【参考】:2月11日付The Liberty Web  http://the-liberty.com/article.php?item_id=14113