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2018/01/16【反撃手段を持つことが抑止力にもなる】

 射程距離の長い巡航ミサイルの自衛隊導入についての是非を問う世論調査で、賛成が41.7%、反対が46.7%という結果が出ています(※)。

 射程距離の長い巡航ミサイルは、国外にある敵地の攻撃に使用できるため、その導入は専守防衛に反するという考えが長らくありました。

 しかし、この調査結果からは、反対が賛成を上回っているものの、賛否がほぼ拮抗していると言えます。

 国民の間で、北朝鮮の脅威に対する不安が如何に大きいかということを物語っているのではないでしょうか。

 一方で、半数近い人が反対していることも事実です。
 

 軍事的なものにはいかなるものでも反対という方もおられるのでしょうし、あるいは専守防衛を逸脱すべきではないという意見もあるでしょう。

 しかし、いくら憲法に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」と謳っていても、戦争は相手があっての話ですから、相手次第で戦争に巻き込まれることもあり得ます。

 仮に日本が反撃手段を持っていないとすると、相手が我が国への攻撃を意図すれば、躊躇なく実行することができるのです。

 ですから、悪意を持って我が国を攻撃しようとする国があるとすれば、反撃手段を持つことが、抑止力となって戦争を未然に防ぐこともできるのです。

 これは、自分の国は自分で守るという、独立国家として当たり前の考えでもあります。

 
 今回、巡航ミサイルの導入を決めた政府の方針は評価できるものですが、まだまだ、日本の防衛力は十分ではないとは言えますし、少しずつでも防衛力強化に動いているということは、我が国の自由と平和を守ることに繋がります。

 ※:1月14日付共同通信https://this.kiji.is/325180456902132833?c=39546741839462401