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2017/03/24【“かが”で“F-35B”の運用を】

 海上自衛隊の護衛艦としては最大の「いずも」型の2番艦「かが」が就役しました。

 「いずも」型はヘリコプター搭載護衛艦と呼ばれ、空母のような全通式甲板を有しており、ヘリコプターの運用を主任務とする艦です。
「かが」の就役で、前型である「ひゅうが」型と合わせて、ヘリコプター搭載護衛艦は4隻となります。

  自衛隊では、明確な定義は無いものの護衛艦は、フリゲート艦や駆逐艦と言った戦闘艦艇を指しますが、「いずも」型、「ひゅうが」型のいずれも、駆逐艦、ましてや巡洋艦というには無理があります。
特に「いずも」型は、近接防御用の武装しか装備しておらず、もはや「ヘリ空母」以外の何物でもありません。
自衛隊では、一部の外国に対する政治的な配慮などから、あえて4隻とも護衛艦と呼んでいるにすぎません。

 現状で4隻は、哨戒ヘリの運用が主体であり、特に対潜水艦作戦では大きな力を発揮するものと思われます。

 しかし、中国が南シナ海や東シナ海で強引な海洋進出を進め、北朝鮮による核ミサイルの脅威が現実化する中で、日本の抑止力を向上させるために、4隻に固定翼機を運用する能力を付加することを検討すべきではないでしょうか。

 具体的には、「かが」のような軽空母や揚陸艦での運用を前提に開発されている、米国の最新ステルス戦闘機「F-35」の短距離離陸垂直着陸型である「B」型を導入して、改修の後に海自の4隻に配備することが考えられます。

 それぞれの艦に6~8機程度を搭載したとしても、制空権確保や敵地先制攻撃など、戦闘機の運用の柔軟性が飛躍的に高まります。
付随して、早期警戒機の導入や、空自の警戒管制機との連携などを検討すれば、現実的な抑止力になるのではないでしょうか。