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2017/03/14【日本に期待される役割とは】

 サウジアラビアのサルマン国王が46年ぶりに来日し、安倍首相と首脳会談を行いました。
その中で、日本はサウジアラビアの進める脱石油依存への取り組みを一層支援することで合意しました。

 この合意に少し矛盾するようですが、原発の再稼動が進まない中で、火力発電に大きく依存する日本にとって産油国のサウジアラビアは重要な存在です。
そして、中東の大国であるサウジアラビアは、中東情勢の安定にとって重要な存在でもあります。

 そのサウジアラビアは、同じく中東の大国であるイランと長年に渡って対立関係にあります。
対立の背景にはイスラム教の宗派の違いが大きく関わっており、サウジアラビアはイスラム教スンニ派であるのに対し、イランはイスラム教シーア派です。

 日本は、イスラム教国家ではなく、またイスラム教と対立することが多いキリスト教の国でもなく、両国と友好関係があることから、しばしば、宗教的ではない立場から仲介役を期待されることがあります。

 しかし、宗教対立を無宗教の立場で根本的に和解させることはできません。
日本は公の場から宗教が追いやられて久しく、政治の場においても同様です。

 スンニ派とシーア派の対立、あるいはイスラム教とキリスト教の対立、こうした戦いに終止符を打つためには、寛容で多様な宗教観を生かしながら真の国際的正義を示す必要があります。
それができるのは、本格的な宗教政党との立場を明確にしている幸福実現党だけではないでしょうか。