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2017/02/09【訴えている政策の“質”を見て公正な報道を】

 放送倫理・番組向上機構(BPO)は、2016年の参議院議員選挙と東京都知事選挙について、NHK、民放ともに放送倫理違反は無かったとする報告をまとめました(※)。

 21人が立候補した昨年7月の都議選では、「主要3候補」とされる3人以外の候補者の報道時間は圧倒的に短く、その傾向は民放番組で顕著でした。
また、参院選では、与党の候補者と野党統一候補とされる候補者のみに焦点を当てる報道が多く、各選挙区で立候補していた幸福実現党の候補者の報道時間は、訴えていた政策の厚みが他の候補者と遜色がないばかりか凌駕していたという評価があるにもかかわらず、圧倒的に短いものでした。

 今回のBPOの報告では、放送局には「選挙に関する報道と評論の自由」があり、報道と評論に求められているのは「量的公平」ではなく、「質的公平」だとしています。
しかし、一見、もっともな指摘に見えますが、考え方によっては、放送局側が質的に公平だと判断すれば、放送時間の極端な差が、今までと同様にまかり通ることもあり得てしまいます。

 一方で、同報告では、「真の争点に焦点を合わせて、各政党・立候補者の主張の違いとその評価を浮き彫りにする挑戦的な番組が目立たないことは残念と言わざるをえない」としています。

 ですから各放送局は、宗教政党であることを隠さない幸福実現党の候補者に対しても偏見を捨てて、訴えている政策のまさに「質」を見て公正な選挙報道を行って頂きたいと考えます。

 立候補しているにもかかわらず存在していないかのような扱いは、有権者にとっても不幸なことではないでしょうか。

※:http://www.bpo.gr.jp/?p=8941&meta_key=2016