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2017/01/18【世界経済低迷の本当の要因は何か】

 ダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)で中国の習近平国家主席が基調講演を行いました。
 

 その中で習主席は、世界が様々な問題に直面していることに関し、「問題のすべてを経済のグローバル化がもたらしたわけではない」として、保護主義的な姿勢を示すトランプ次期大統領を牽制しました(※1)。

 「経済のグローバル化」とは、世界全体を一つの市場として捉え自由貿易を推し進める「グローバリズム」のことですが、習主席は、減速が鮮明になりつつある中国経済にとって、米国の市場が閉ざされることの影響の大きさを懸念しているものと思われます。

 しかし、習主席は大切な点を見逃しているのではないでしょうか。

 幸福の科学の大川隆法総裁は、現在のグローバリズムについて、「もともと資本主義的なものだったはずであり、『アメリカンスタンダードを広めれば、世界が豊かになって、幸福になれる』という考えだったのでしょうけれども、どこにでも同じルールを適用していくと、結果として共産主義に似てくるところがあるわけです」と指摘しています(※2)。

 つまり、現在の世界経済の低迷の要因の一つは、グローバリズムそのものにあるということです。

 中国は、政治体制として共産主義を奉じていながら、経済は資本主義を選択し、グローバリズムの波に乗って経済成長したかのように見えながら、結果として現れつつあるのが、共産主義の成れの果てである「貧しさの平等」というのは皮肉なものです。

 ですから、現在のグローバリズムには、修正が必要なことは明らかです。
この必要性を理解できる指導者が次の世界を導いていくことができるのではないでしょうか。

※1:1月17日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170117/k10010843251000.html?utm_int=news_contents_news-main_003
※2:大川隆法著『繁栄への決断~「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785