12月
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2016/12/04【中台の軍事バランスはどう変わる!?】

 トランプ次期大統領が台湾の蔡英文総統と電話会談を行いました。
米国は、北京政府の主張する「一つの中国の原則」を受け入れる形で米中関係を築いてきたので、次期大統領が台湾の最高指導者と直接会談したことが公になることは異例です。

 当然のごとく北京政府は、一つの中国の原則を振りかざして反発していますが、現時点でトランプ氏は大統領に就任前という立場であり、米国の大統領はあくまでオバマ氏ですので、このタイミングの会談はトランプ氏の絶妙の外交センスと言えるかもしれません。

 トランプ氏のSNSによると、蔡氏側が電話をかけてきたとした上で、「米国は台湾に何十億ドルもの兵器を売りながら、私がお祝いの電話を受けてはいけないとは興味深い」としています(※)。

 米国は、一つの中国の原則を受け入れておきながら、実際は台湾防衛の中核となる数多くの兵器を供給しており、誰の目から見ても一つの中国は建前に過ぎません。
ですから、トランプ氏のSNSでの発言はもっともなものです。

 大陸側に傾いた中台の軍事バランスは、トランプ大統領の登場で一変する可能性があります。

 北京政府の中国は、到底、民主主義国家とは言えませんが、台湾はリーダーが選挙で選ばれる民主主義国家です。
日本も台湾との公的な関係をもっと築いていくべきではないでしょうか。

※:12月3日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/161203/wor1612030046-n1.html
【参考】:大川隆法著『トランプ新大統領で世界はこう動く』幸福の科学出版http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1767