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2016/11/06【中国のペースに乗っている!?】

 南シナ海で中国と係争関係にある国が、中国から武器を購入する動きがあります。
 

 マレーシアは、いわゆるコルベットと思われる哨戒艇4隻を中国から購入すると発表しましたし、フィリピンも新たな武器調達先としてロシアの他に中国にも言及しています。
 

 もともと中国は武器の輸出大国であり、小銃など比較的単純な武器は、安価であるために闇市場を含め世界中に輸出されています。
近年、中国は艦艇や航空機など、現代の技術でモデレートされたより高度な兵器を輸出するようになっています。

 今回、マレーシアは、そうした高度な兵器を中国から調達するということですが、今は領土問題を棚上げできたとしても、将来、中国と緊張が高まった際に、そうした兵器を対中国の現場に投入した際に、中国によって無力化される可能性がることを念頭におかなければなりません。

 兵器の性能が筒抜けになっているばかりか、場合によっては、中国側の指令でシステムダウンさせられる可能性さえあるからです。

 経済援助をチラつかせて、領土問題を二国間で話し合うことや、棚上げすることは、中国のペースに乗っているということです。
中国は、明らかに長期的な視野に立って海洋覇権の確立を目指しているということを忘れてはなりません。

 武器の性能評価などそれなりの意図を持っているのなら別ですが、係争関係にある当事国から兵器を調達することは愚策と思えます。