9月
21

2016/09/21【民主党クリントン候補に肩入れして大丈夫か】

 国連総会出席のため訪米している安倍首相は、米大統領選の民主党候補クリントン氏と会談しました(※)。
現時点で、もう一方の共和党候補者であるトランプ氏との会談の予定はないとのことです。

 主要先進国の首脳が、大統領選前に一方の候補者とだけ会談することは異例で、日本政府にとっては一方に肩入れする「賭け」であり、大統領選に利用されているとも見ることができます。

 確かに、トランプ氏は過激な発言などで物議を醸しており、日本政府としては無難なクリントン氏に大統領になってほしいのが本音なのかもしれません。

 しかし、日本にとっての利害を考えた時、本当にクリントン氏のほうがいいのでしょうか。
歴代の民主党大統領は、リベラルな政治のもとで、中国の台頭を許してきました。
ビル・クリントン氏然り、現オバマ大統領然りです。こうした路線をヒラリー・クリントン氏が継承することは容易に想像できます。

 しかも、ここに来てクリントン氏は健康不安が問題化しています。
そのため、世論調査では、一時、クリントン氏がトランプ氏を引き離していた支持率は、その差が縮まっておりトランプ氏が大統領選に勝利することも十分に考えられる状況です。

 もしもトランプ氏が勝利するとなると、クリントン氏との会談の一件からは、トランプ氏は安倍首相にあまり良い感じを受けないことでしょう。
そうなった時に、日米同盟に一層の悪影響が生じるかもしれません。
一般的に考えれば、やはり保守である共和党の候補者に大統領になってもらうことが日本にとってはいいのではないでしょうか。
よって、今回のような民主党のクリントン氏への肩入れは、得策ではないと考えます。

※:9月20日付産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/160920/plt1609200035-n1.html