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2016/09/10【北朝鮮の核実験の隙に】

 北朝鮮は5回目の核実験に踏み切りました。
今回の核爆発の大きさは過去最大と見られており、北朝鮮は今回の実験を弾道ミサイルなどに搭載する核弾頭の爆発実験としています。

 北朝鮮の核ミサイルの脅威は確実に高まっています。
日本をはじめ国際社会は、北朝鮮を非難する動きを強めていますが、北朝鮮に核開発を思い止まらせるために実効ある方策がとれるかが試されています。

 そのカギを握っているのは中国です。
度重なる北朝鮮の核実験や弾道ミサイルの発射で、国連は北朝鮮に経済制裁などを課していいますが、中国もそうした制裁に同意してはいるものの、実際は北朝鮮から石炭の輸入などを続け、北朝鮮経済を支えています。

 今回の核実験についても、中国の言うことを聞かない北朝鮮に中国も業を煮やしているとの見方が大勢ですが、前日に北朝鮮高官が北京を訪問するなどしており、中国は核実験の実施を事前に知っていたとの憶測も流れています。
 

 中国にしてみれば、北朝鮮に核開発を思い止まらせることが国際社会の喫緊の課題としてそちらに注目が集まっている隙に、南シナ海のスカボロー礁の埋め立てを実施するなどして、南シナ海や東シナ海の実効支配を強める可能性も捨てきれません。
しかも、北朝鮮への影響力を考えれば、国際社会は中国の横暴に対して強い姿勢を取れない状況を見透かしているかもしれません。

 中国は、北朝鮮を最大限に利用したいと考えているはずですし、実際に中国と北朝鮮は今も裏で繋がっている可能性もあります。

 北朝鮮の脅威の高まりとともに、中国の覇権拡大の動きにも注意を払う必要があります。

【参考】:9月9日付幸福実現党プレスリリース「北朝鮮による核実験を受けて(党声明)」https://info.hr-party.jp/press-release/2016/3674/