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2016/04/30【国民の命を守る自衛隊】

 2006年に、ワールド・トレード・センターという映画が公開されて話題になりました。
危険な場所で、多くの命を救い、支えて下さる方々の活躍や苦悩が描写された映画です。
監督は、「プラトーン」などで、3度アカデミー賞を受賞した、オリバー・ストーン氏、主演は、ニコラス・ケイジ氏ということもあって、話題を呼びました。 
こうした大規模な震災・人災の背景には、多くの救出劇や、人間ドラマがあり、後に映画などで公開されることがあります。

 一方、日本では、東日本大震災のみならず、人知の及ばない事態が続いています。
その一つである、熊本地震から約2週間が過ぎ、被災地では復興や生活再建に向けた取り組みが、ようやく動き出しています。

 中でも、自衛隊の方々の活躍ぶりには本当に本当に頭が下がります。
自衛隊は、被災直後から現地入りし、警察や消防などと共に危険が残る災害現場で救助活動や捜索活動にあたる一方、被災した方々に対し、炊き出しや飲料水の提供、風呂の提供、更には避難所のゴミの処分に至るまで献身的な支援をしています。

 東日本大震災をはじめ、こうした自衛隊の活躍に対し、国民からは称賛や感謝の声があがっています。
ですから、安全保障関連法の議論の場で、野党などから「自衛隊員の命を守れ」などとう声があがった際に、何となく同調する空気もあったのではないでしょうか。

 しかし、幸福の科学の大川隆法総裁が、先週、徳島県での大講演会「人類幸福化の原点」でも言及されていたように、本来は国民の命を守るはずの自衛隊に対し、「自衛隊員の命を守れ」という主張には違和感を覚えます。

 確かに、「B-29爆撃機に竹槍で立ち向かう」的に、敵の武器のレベルに合わせた武器を自衛隊が備えていなかったり、法制度の不備などで自衛隊が反撃できなかったりするのであれば、「自衛隊員の命を守る」という観点で改善が必要です。
しかし、単に「危険な場所で活動することになるから」というのであれば、消防士に火事現場は危険なので近寄るなと言っているのと同じではないでしょうか。

 自衛隊が感謝され尊敬される本当の訳は、今回のような災害派遣に加え、日夜、命がけで国防の任に当たっているからです。
「自衛隊員の命を守れ」などと、一見、耳障りのいい言葉を発している政治家は、本当に物事の本質が見えているのか心配になります。