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2016/03/12【やはり除染の目標値を見直すべきでは】

 東日本大震災から5年が経過しました。震災の死者・行方不明者は、1万8千人以上にも上り、関連死を含めると2万人以上の方が亡くなっています。
犠牲となられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、ご遺族の皆さまには心からお悔やみ申し上げます。

 そして、震災に伴って発生した福島第一原発の事故では、10万人以上にも上る方々が未だに避難を余儀なくされており、その多くが帰還の目途が立っていない状況が続いています。

 その帰還の妨げになっているのが、放射除染作業の年間目標である1ミリシーベル以下という数字です。
この数字は、国際放射線防護委員会(ICRP)が、原発事故による年間被ばく線量の目標を1~20ミリシーベルトの範囲で設定すべきだとする勧告に基づくものとされています。

 1~20ミリシーベルトの範囲の中で最も低い値を目標とすることは自然なこととする意見もありますが、自然界における世界の平均は2.4ミリシーベルトと言われていますし、目標値が1ミリシーベル以下ということであれば、実質的にICRPの勧告よりも厳しい値ということになるのではないでしょうか。

 しかも、ICRP自身が、年間100ミリシーベルト以下では人体への影響は実質的に認められないとしています。

 この100ミリシーベルト以下ということに関しては、国連の科学委員会や世界保健機関も、人体の影響は認められないとしています。

 従って、1ミリシーベルという値は絶対的なものでないことが分かります。
やはり年間の除染目標である1ミリシーベルという数値は見直すべきではないでしょうか。

【参考】:3月11日付幸福実現党プレスリリース「震災から5年を迎えて(党声明)」http://info.hr-party.jp/press-release/2016/5369/