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2016/02/21【スパイが暗躍する日本】

 甘利元経済再生相の秘書口利き疑惑は、中国によるTPP妨害工作の一環ではないのかとの指摘があります(※)。
 

 これは、失態や失言が相次ぐ安倍政権が、少しでも批判を和らげようとしているのではないかと勘繰るのが普通ですが、中国の諜報活動もあながち考えられない訳ではありません。
 

 TPPはあくまでも経済活動に関するものであると考えられがちですが、高度な自由貿易を目指すTPPは、国営企業が多く企業の裁量が不透明な中国にとっては参加が難しい枠組みであるため、事実上の中国包囲網の役割があるからです。
 

 過去に中国は、民間企業に対し不正輸出に関連したスパイ事件を起こしていますし、防衛関係者に対してもイージス艦の機密情報漏えい事件に関与していたとされます。
また、日本の外交関係者が中国でハニートラップにあったのではないかというようなことも度々聞きます。
更に、最近では官民問わずに中国からサイバー攻撃により様々な情報が盗まれているとの指摘があります。

 甘利氏を擁護する気は全くありませんが、中国は日本に対して日夜諜報活動を行っていることは周知の事実です。
昨年、ようやく機密情報保護法が成立した日本ですが、スパイ天国と言われるほど、諸外国に比べて危機感が無いと言われています。
民間人や防衛関係者はもちろんですが、政治家も諜報活動の主要な対象であるということを再認識し、緊張感を持って活動しなければなりません。

※:2月20日付産経新聞http://www.sankei.com/premium/news/160220/prm1602200020-n2.html