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2016/01/20【自動運転技術の実用化】

 自動車の自動運転技術は、自動車メーカーなどが実用化に向けて研究開発を加速させています。
今月に入り、米国の電気自動車メーカーであるテスラモーターズの日本法人は、高速道路でハンドルやアクセルなどを操作しなくても走行できるソフトウエアの提供を、自社の一部車種に対して開始しました(※1)。
この技術は既に米国などでサービスが開始されていますが、自動運転の実用化という点で、日本初ではないでしょうか。

 ただし、今回の技術は自動運転といっても、ドライバーの運転を支援するという要素が強く、ドライバーが寝ていても、あるいはドライバーがいなくても走行できるというわけではありません。

 ですから、本当の自動運転の実用化は、法整備と合わせてもう少し先の話ということのようです。
是非、日本のメーカーに、世界に先駆けて完全な自動運転を実用化して頂きたいと思います。

 一方、農業の分野でも自動運転の研究開発が進んでいます。
農機具メーカーのクボタは、ITやGPSなどを利用して、トラクターを自動で運用する技術を公開しました(※2)。
こうした技術を利用すれば、農業の効率化や大規模化に貢献できるはずです。

 農業の現場からは、TPPへの参加などで、国際競争にさらされる危機感がありますが、こうした技術をいち早く導入することで、日本の農業を成長産業に押し上げることが可能ではないでしょうか。
政府からは、民主党政権で導入した農家の所得補償制度を見直すなどという声は聞こえてきませんが、抜本的な改革を行うことなしに既得権を保護していても農業の未来はありません。
技術革新や、更なる規制緩和で企業が農業に参入し易くするなど、農業の構造転換を図らなければならないと考えます。

※1:1月16日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXMZO96156740V10C16A1000000/
※2:1月19日付産経新聞http://www.sankei.com/west/news/160119/wst1601190098-n1.html