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2015/10/02【恐怖政治を推し進めるーある国家の姿】

 9月30日付の日本経済新聞朝刊に興味深い記事がありました。
9月3日に北京で行われた軍事パレードで、編隊飛行した戦闘機の後席に銃を構えた兵士を配したと伝え、万一、パイロットが天安門上空で
奇妙な動きをすれば制止する特殊な役割を担ったとの見方があることを伝えています。

 戦闘機パイロットと言えば軍の中でもエリート中のエリートですし、習近平政権の威信をかけて行われた軍事パレードも厳戒下で行われたはずです。
そうした中で、パレードに参加した航空機が、習主席らが観閲する天安門に突っ込んで自爆することなどを警戒して、編隊飛行にあえて複座の機体を準備した上でパイロットを威嚇するところは、現在の習政権を象徴しているのではないでしょうか。

 習政権の本質は「恐怖政治」と見ることができます。
習主席の権力基盤が弱いとされる軍部において、自らに従わない者は粛清する。
こうしたやり方は、チベットやウイグルの統治で見ることができますし、一般の国民に対しても思想や言論の統制を強めていることからも分かります。

 恐怖政治で統治される国民は不幸ですし、恐怖政治を推し進める国が世界への影響力を強めることは、世界の人々の自由が制限されるということです。
ですから、中国の民主化を促していく必要がありますし、中国の属国にならないよう国防を強化する必要があるのです。