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2015/08/28【政治的な責任のあり方を案ずる】

 中国紙が、先の日中戦争について、天皇陛下に謝罪を求める記事を掲載しました(※)。
中国のマスコミは共産党の管理下に置かれ、その報道内容は事実上、共産党の見解と考えることができます。

 中国には、天皇の戦争責任を持ちだす意図を感じます。

 現在の日本国憲法では天皇に国政に関する権能は有りませんが、形式的であるものの内閣総理大臣は天皇が任命することになっており、日本の国家元首は天皇なのか首相なのか、外国から見てもはっきりしていません。

 これを憲法改正で、日本の国家元首が誰なのか明確にすべきとの考えがあります。
ただし、天皇を元首に定めることは慎重にすべきものです。
なぜならば、国家元首はその国の最高責任者と見なされるので、外国から見れば政治的な責任を持っていると見なされることもあり得るからです。

 ですから、万一、日本が他国に侵略されるような事態になった場合、天皇が政治的な責任をとらされ、二千年以上もの間、万世一系の皇統を守ってきた日本の皇室が危機に陥ることも考えられます。

 長い伝統のある皇室は日本にとって宝ものです。
皇室を守るためにも危機の芽は事前に摘んでおくべきです。
元首は、やはり国民の負託を直接受けた国政の長を定めるべきではないでしょうか。

※:8月26日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/150826/wor1508260037-n1.html
【参考】:「新・日本国憲法 試案」http://special.hr-party.jp/policy2013/constitution/