2月
14

2015/02/15【日本を悪者に仕立てあげたい事情】

 第二次世界大戦中、連合国軍による大規模な空爆で多くの犠牲者がでた「ドレスデン空襲」から70年の追悼式典がドイツで行われました(※)。

 第二次世界大戦中、ドイツのいくつかの都市は、連合国軍の爆撃機による無差別の絨毯爆撃を受けました。
その中でも、ドレスデン市への空襲では、多くの民間人を含む2万5千人が犠牲となったと言われており、実際の犠牲者はもっと多かったのではないかとの指摘もあります。

 追悼式典ではドイツのガウク大統領が、「ドイツの戦争遂行による犠牲者を忘れてはならない」と述べましたが、連合国軍による民間人への無差別攻撃に対して、連合国側からの謝罪はありません。連合国からも、ドイツ国内からも、「ナチスドイツが悪いことをしたのでドイツ国民に犠牲が出てもそれはドイツの責任である」という考え方があるのでしょうか。

 この考え方からすると、日本も第二次世界大戦中、ドイツの都市を遥かに上回る規模で、連合国軍による無差別の絨毯爆撃を受け、民間人にも多くの犠牲者がでましたが、当時の日本が悪ければ悪いほど、連合国軍による日本国民の殺りくも正当化できることになってしまいます。

 しかし、当時の日本は、ナチスドイツのように、明確な侵略戦争やホロコーストを行ったわけではありません。
にもかかわらず、広島・長崎への原爆投下や、東京大空襲などで数百万人以上もの民間人が犠牲となっています。
この日本国民の犠牲に対し、連合国側からの謝罪はありません。

 中韓による反日プロパガンダは、戦後70年で活発化していますが、旧連合国側にも当時の軍事作戦を正当化する意味で同調する動きがあることには注意が必要です。

※:2月14日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM14H17_U5A210C1NNE000/