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2014/08/12【自ら暗黒国家であることを認めた?】

 二日続けて中国関連になります。

 中国共産党の機関紙は、朝日新聞が従軍慰安婦についての過去の報道の誤りを認めたことに関し、「安倍首相率いる日本で進む右傾化の産物だ」として批判しました(※)。また、同紙は、この件に関して「日本が暗黒国家に変わりつつあることを国際社会にはっきりと示すものだ」などとしているとのことです。

 つまり、「日本国内では、安倍政権による圧力によりマスコミが統制され、暗黒国家になりつつある」と言いたいようです。

 しかし、中国国内では最近でも、国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局が、全中国の報道機関に対し本社の同意を得ずに当局批判報道を行うことを禁じる通達を出したことが報じられているように、中国では共産党の一党独裁体制を維持するために言論の
自由が徹底的に抑圧されていることは周知の事実です。

こうした事実からすれば、今回の朝日新聞に関する批判は、中国共産党の機関紙自らが、「中国は暗黒国家である」ということを認めているということになります。

 にもかかわらず中国共産党の機関紙が、朝日新聞が報道の誤りを認めたことを批判する記事を掲載したということは、中国共産党による言論統制を遠回しに批判しているということなのでしょうか。

 いずれにせよ、中国が何と批判しようと、日本には中国には無い「言論の自由」があります。中国が暗黒国家であることから脱し、人々に真の幸福を与えたいのであれば、まずは言論の自由を保障することから始めるべきではないでしょうか。

※:8月12日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/20140812-OYT1T50127.html?from=ytop_ylist