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2014/07/19【オスプレイに期待を寄せる人々】

米軍の新型輸送機オスプレイが、初めて東日本を飛行したとして、マスコミ各社がセンセーショナルに報道しています。

オスプレイの事故発生率は他の航空機に比べて高いわけではないことを数字が物語っているにもかかわらず、オスプレイを欠陥機であるかのように扱い、いたずらに不安を煽る雰囲気があります。

 

今年に入って東京都の小笠原村の村議会が、政府に対し急患搬送用にオスプレイの導入を求める決議を行ったことがあります。

 
自衛隊でも今後オスプレイを導入することを決めましたが、オスプレイは離島防衛で重要な役割を担うと同時に、こうした用途での活躍も期待されているのです。

 
現在、小笠原村には飛行場が無く、本土から約千キロ離れた小笠原村へは、ヘリコプターでは航続距離が足りないため、定期船により25時間以上かけて行くことになります。

従って、本土への移送が必要な急患は、海上での離着水が可能な自衛隊の救難飛行艇が頼りです。

 
海上自衛隊の救難飛行艇US-1やUS-2は、高い耐波性を誇り3mの波でも運用が可能な世界最高の飛行艇です。

しかし、救難飛行艇は波の高さが3mを超えるような悪天候の際や夜間は運用が制限されることから、ヘリコプターに比べて航続距離が長く、垂直離着陸が可能なオスプレイが、急患搬送にも向いていると考えられているのです。

 
オスプレイについては、開発段階で事故が相次いだことから危険な機体であるかのような誤ったイメージもありますが、国防に資すると同時に、平時においても国民の命を守るために利用することが可能なのです。