3月
28

2012/03/28【なぜ、中国にだけ数次ビザ? 中国頼みの復興策に懸念】

中国政府は海洋権益保護に向けた国民の意識を高めるため、日本の尖閣諸島や南シナ海など、中国が主張している領有権を明記した地図の作製を促進する方針を打ち出したとのことです(※)。

中国共産党政府は、先の新潟市での不必要に広大な土地取得など、台湾や東南アジア諸国のみならず、日本を自らの版図に取り込もうと、着々と手を打っています。

こうした中、日本の民主党は、幹部が続々と訪中し、朝貢外交を展開しています。

3月23日には、鳩山元首相や輿石東幹事長らが北京で、次期国家主席に内定している習近平国家副主席とそれぞれ会談しました。その会談の中で両氏は、中国の尖閣諸島に関する振る舞いについて、強く抗議した様子はありません。

輿石氏に至っては、岩手、宮城、福島の3県を訪問する中国人観光客を対象に、数次ビザの発給を検討する考えを示しています。

震災からの復興を支援する目的があるにせよ、なぜ中国人限定なのでしょうか。

中国に依存しなければ震災復興ができないという考えが民主党にあるとすれば、その考えは根本的に間違っています。

中国は、共産党の一党独裁体制のもと、普遍的な価値である“自由”が保障されていない国です。

その中国は、近年の急速な軍備拡大からも分かる通り、覇権を求める野心を隠していません。

今回の鳩山氏や輿石氏の行動は、中国に対し誤ったメッセージを与えるとともに、日本を中国の属国に堕すような所業です。

民主党には、外交上、主張すべきことを主張する気概が無いことは明らかです。

民主党政権のもと、日本は、GDPが中国に抜かれて萎縮している部分があります。

ここで、もう一度、GDP世界第2位の座を取り戻す国家戦略を掲げ、政治の力強いリーダーシップで景気回復を果たすべきです。

※:3月26日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/120326/chn12032621250008-n1.htm